東北新幹線の連結分離トラブル、制御基板の使い回しが判明 運輸安全委が経過報告
要約
運輸安全委員会が2026年2月19日に公表した経過報告で、2024年9月と2025年3月の2件のトラブルに同一の制御基板が使われていたことが明らかになった。「こまち」側の連結器レバーが意図しないタイミングで不規則に開閉を繰り返していたことも新たに判明し、調査は継続している。
連結器レバーが意図せず開閉を繰り返す
国の運輸安全委員会は2026年2月19日、東北新幹線で発生した連結分離トラブルに関する調査の経過報告を公表した。2025年3月に起きた2件目のトラブルについて、「こまち」側の連結器のレバーが意図しないタイミングで不規則に開閉を繰り返していたことが新たに判明した。
運輸安全委員会は当該トラブルを「重大インシデント」に認定しており、引き続き原因の究明を進めている。
2件のトラブルで同一基板を使用
経過報告で注目されるのは、2024年9月と2025年3月に発生した2件のトラブルにおいて、問題の制御装置の基板が同一品の使い回しであったという事実である。
1件目のトラブルは2024年9月、古川―仙台間を走行中の東北新幹線車両で発生した。2件目は2025年3月6日、上野―大宮間を走行中の「はやぶさ・こまち21号」で起きている。いずれも走行中に連結器が分離するという深刻な事態であった。
1件目の連結分離トラブル
古川―仙台間を走行中の東北新幹線車両で発生。新幹線の走行中連結分離は前例のない事態だった
2件目の連結分離トラブル
上野―大宮間で「はやぶさ・こまち21号」の連結が外れた。1件目と同一の制御基板が使われていた
JR東日本が原因推定を公表
制御装置の基板誤動作が原因と推定。ただし確定的な原因特定には至っていない
運輸安全委が経過報告を公表
こまち側連結器レバーの不規則な開閉という新事実が判明。調査は継続中
JR東日本の対応と残る課題
JR東日本は2025年12月、連結器に電気信号を送る制御装置の基板が誤動作を起こしたことが原因と推定されると公表した。ただし、これはあくまで「推定」の段階であり、確定的な原因特定には至っていない。
再発防止策として、JR東日本は運転席からのスイッチ操作で連結器を外れないようにする新たなシステムを導入した。
一方、連結器レバーが不規則に開閉した具体的なメカニズムや、現場周辺の勾配がトラブルに与えた影響については引き続き調査中であり、運輸安全委員会の最終報告が待たれる。基板誤動作の根本原因の解明や、1件目のトラブルで使用された基板がなぜ同一品として再び使われたのかという経緯も、今後の焦点となる。