日英伊の次期戦闘機開発、初の官民契約を締結 6億8600万ポンド規模
要約
国際機関GIGOと合弁会社エッジウィングが次世代戦闘機の開発に向けた初の官民契約を締結した。英国の財政事情により契約は3カ月の短期となったが、2026年6月末までの長期契約移行を目指す。
3カ国初の官民契約が成立
日本、英国、イタリアの3カ国が進める次期戦闘機の共同開発計画(GCAP)で、開発を管理する国際機関GIGO(ジャイゴ)と、機体の設計・開発を担う合弁会社エッジウィングが初の官民契約を締結したことが4月2日、発表された。契約は4月1日付で、金額は6億8600万ポンドとなる。
GIGOは英国ロンドン郊外に本部を置く政府間国際機関で、GCAPの一元的な管理・運営を担う。エッジウィングは日英伊3カ国の防衛大手企業が出資する合弁会社であり、今回の契約締結はGCAPの推進における重要な節目となる。
契約期間は異例の3カ月
今回の契約期間は3カ月と短期間にとどまった。英国側の財政事情により長期の拠出額が確定できなかったことが理由だ。3カ国は2026年6月末までに、数年程度の長期契約への切り替えを目指すとしている。
GCAPは2022年12月に日英伊3カ国の首脳が発表した枠組みで、2035年までの次世代戦闘機配備を目標に掲げている。従来、日本の戦闘機開発は米国との共同が中心だったが、GCAPは米国以外の国と対等な立場で進める初の本格的な戦闘機開発案件となる。
開発体制と今後の課題
エッジウィングは英国BAEシステムズ、イタリア・レオナルド、日本航空機産業振興(JAIEC)がそれぞれ33.3%を出資して2025年6月に設立された。機体開発は三菱重工業、BAEシステムズ、レオナルドが主導し、エンジンはIHI、ロールス・ロイス、アヴィオがそれぞれ担当する。
開発する戦闘機は第5世代を超える第6世代戦闘機と位置づけられ、高度なネットワーク戦闘能力などの搭載が見込まれる。巨額の開発資金と広範な分野での最新技術が求められるなか、英国の財政問題が長期契約の締結にどう影響するかが当面の焦点となる。
GCAP発表
日英伊3カ国の首脳が次世代戦闘機の共同開発計画を発表。2035年までの配備を目標に掲げた。
GIGO正式設立
GCAPを管理・運営する政府間国際機関GIGOが設立条約の発効により正式に発足。本部は英国に置かれる。
エッジウィング設立
BAEシステムズ、レオナルド、JAIECが各33.3%を出資。2035年までの機体設計から管理までを担当する合弁会社を設立。
初の官民契約締結
GIGOとエッジウィングが6億8600万ポンド規模の契約を締結。英国の財政事情により期間は3カ月とされた。
長期契約への切り替え
3カ月の短期契約期間が終了するまでに、数年程度の長期契約への移行を目指す。