1. 春闘とは\n春闘(春季生活闘争)は、毎年春に労働組合が賃金引き上げや労働条件の改善を経営側に求めて行う一連の交渉です。多くの企業が4月始まりの会計年度であるため、新年度に向けて2〜3月に集中的に交渉が行われます。労働組合が団結して交渉力を高めるための日本独特の慣行で、連合はその中心的な役割を担っています。\n\n2. 近年の賃上げ率の推移\n近年の春闘における賃上げ率は上昇傾向にあります。2023年の連合最終集計では全体の賃上げ率が5.25%となり、比較可能な2013年以降で最も高い水準を記録しました。2025年春闘の最終集計でも5.25%を記録し、34年ぶりの高水準となっています。2026年春闘の第1次集計でも5.26%と、3年連続で5%を超える水準を維持しています。高い賃上げ要求の背景には、人手不足、歴史的な物価高の継続と実質賃金減少への対応、高水準の企業収益などがあると分析されています。\n\n3. 格差是正に向けた取り組み\n連合は2016年から「大手追従・大手準拠」からの転換を掲げ、中小企業や非正規雇用で働く人々の処遇改善を通じた格差是正に取り組んできました。大手企業と中小企業の間の賃上げ率の差は縮小傾向にあるものの、依然として格差は存在します。非正規雇用労働者はこれまで賃金水準が低く、正社員との待遇格差が大きいことが課題とされてきました。今回、非正規の賃上げ率が正社員を上回ったことは、こうした長年の課題に対する変化の兆しといえます。