2026/4/15
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国内

小笠原村が「核のごみ」文献調査を容認 南鳥島で国主導初のケース

要約

経済産業省が先月申し入れた南鳥島での高レベル放射性廃棄物の文献調査について、小笠原村の渋谷村長が事実上受け入れを表明した。国主導での申し入れは初めてのケースとなる。

エネルギー政策南鳥島小笠原村経済産業省赤沢経産大臣

渋谷村長が文献調査を事実上容認

東京都小笠原村の渋谷村長は14日、高レベル放射性廃棄物(核のごみ)の最終処分場選定に向けた文献調査を事実上受け入れる考えを表明した。調査の対象地は、小笠原村に属する南鳥島。経済産業省が先月、国主導の初めてのケースとして同村に文献調査を申し入れていた。

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※画像はイメージです

赤沢経済産業大臣は村長の判断を受け、「村内の様々な声を踏まえ、渋谷村長の考えが表明されたと認識しており、国として重く受け止めます」とコメントした。

国主導の申し入れは初のケース

文献調査は、最終処分地の選定プロセスにおける第一段階にあたる。過去の文献やデータに基づき、地質や地下水の状況を評価する作業である。これまでに北海道寿都町、神恵内村、佐賀県玄海町で文献調査が実施されており、小笠原村は4例目となる。

ただし、過去の3例はいずれも自治体側からの応募や受け入れが起点となっていたのに対し、今回は経済産業省が国主導で調査を申し入れた初のケースである点が大きく異なる。

南鳥島の地理的特性と課題

南鳥島は、日本で唯一、太平洋プレート上に位置する島であり、地殻変動の影響を受けにくいとされる。この地質的な安定性から、処分地の適地として一部の研究者が以前から注目してきた。

一方で、南鳥島は海抜が低く、周辺海域ではレアアース開発計画も存在するため、処分地としての適性や利用可能な面積については課題も指摘されている。南鳥島は無人島であり、小笠原村の住民は父島と母島に居住している。

渋谷村長は当初、調査の判断は「国が責任を持って決めるべきだ」との立場を示していたが、村民向けの説明会などを経て、最終的に文献調査の容認を表明した形だ。事実上の受け入れの具体的な手続きや正式合意の時期については、現時点で明らかになっていない。

  1. 経産省が小笠原村に文献調査を申し入れ

    国主導での申し入れは初めてのケース。南鳥島を対象地として調査への協力を求めた。

  2. 渋谷村長が文献調査を事実上容認

    村民向け説明会などを経て受け入れを表明。赤沢経産大臣は「重く受け止める」とコメントした。