2026/4/15
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国内

国土交通省、ANAに業務改善勧告 整備記録の虚偽記載や修理不備を「悪質」と判断

要約

国土交通省は14日、整備記録の虚偽記載や損傷箇所の修理不備が相次いだ全日本空輸に対し、航空法に基づく業務改善勧告を出した。組織的な安全管理体制の機能不全を「悪質」と厳しく指摘し、5月15日までの再発防止策報告を求めている。

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国交省「意図的に行われた悪質な行為」

国土交通省は14日、全日本空輸(ANA)に対し、航空法に基づく業務改善勧告を出した。整備士による整備記録の虚偽記載や、基準を超える損傷を放置したまま運航を継続していた事案など、複数の不正行為が明らかになったことを受けたものである。国交省は一連の行為について「意図的に行われていた悪質な行為」と指摘し、「安全管理システムが十分に機能していない」との認識を示した。

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※画像はイメージです

誤給油を隠蔽、虚偽の整備記録を作成

今回の勧告の対象となった不正は複数にわたる。2023年11月27日には、伊丹空港の整備士が禁止されている作動油を誤って給油したにもかかわらず、正規の油を使用したとする虚偽の内容を整備記録に記載していた。

また、2023年11月13日には、成田空港で貨物室の損傷が修理基準を3ミリ超えていることを確認しながら、必要な修理を行わずに運航を継続していたことも判明した。

  1. 成田空港で貨物室損傷を放置

    修理基準を3ミリ超える損傷を確認しながら、必要な修理を行わずに運航を継続した。

  2. 伊丹空港で誤給油と虚偽記載

    禁止された作動油を誤給油し、正規の油を使用したとする虚偽の内容を整備記録に記載した。

  3. タイヤ不備を放置し出発

    タイヤ空気圧不足のまま交換せずに出発させ、大阪基地は約1カ月間本社への報告を怠っていた。

  4. 国交省が業務改善勧告

    一連の不正を悪質な行為と判断し、ANAに航空法に基づく業務改善勧告を発出した。

過去の不備放置も判明、報告体制にも問題

さらに、2024年9月にはタイヤの空気圧が不足していたにもかかわらず、交換せずにそのまま出発させる事案も発生していた。この件では、大阪基地が約1カ月間にわたり本社への報告を怠っていたことも明らかになっており、現場と本社の間の報告体制にも深刻な問題があったことがうかがえる。

国交省はANAに対し、5月15日までに再発防止策を報告するよう指示した。整備記録の虚偽記載は航空機の安全運航を根幹から揺るがす行為であり、ANAがどのような再発防止策を講じるかが注目される。