2026/4/21
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経済

米税関当局、トランプ政権の相互関税返還申請の受け付けを開始 日系企業も対象

要約

米連邦最高裁がIEEPAに基づく相互関税を違法と判断したことを受け、米国際貿易裁判所が企業への全額還付を命令しました。約1,660億ドル規模の関税が還付される見込みですが、トランプ政権の対応次第で不透明感も残ります。

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米税関当局が返還申請の受け付けを開始\n\nアメリカの税関当局は4月20日、トランプ政権が国際緊急経済権限法(IEEPA)を根拠に徴収した相互関税などについて、企業からの返還申請の受け付けを開始したと発表した。返還の対象には日系企業も含まれる。\n\n
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※画像はイメージです
\n\nトランプ政権は、IEEPAに基づき国家非常事態を宣言し、貿易赤字の削減や不法移民対策などを目的として相互関税を導入。2025年4月以降、段階的に発動・強化され、日本を含む多くの国に対して一律10%のベースライン関税に加え、国別の追加関税が課された。日本に対しては最大24%の相互関税率が適用される可能性もあった。\n\n## 最高裁の違法判断が背景に\n\n今回の返還手続き開始の背景には、米国内での一連の司法判断がある。IEEPAに基づく関税措置の合法性をめぐっては訴訟が提起されており、2026年2月20日、米連邦最高裁判所はこれらの関税が大統領に与えられた権限を超えており違法であるとの判断を下した。これを受け、同年3月4日には米国際貿易裁判所が、徴収された関税の企業への全額還付を命じている。\n\n還付の規模は約1,660億ドル(約26兆円)に上る見込みである。\n\n## 日系企業への影響と今後の見通し\n\n相互関税の導入により、日本からアメリカへ輸出を行う企業やアメリカに現地法人を持つ日系企業は、関税負担の増加やコスト構造の見直しを迫られるなど大きな影響を受けてきた。製造業を中心に、価格競争力の低下や契約条件の見直し、調達先の多様化といった対応を余儀なくされた。\n\n今回の返還手続き開始は、こうした企業にとって負担軽減につながる可能性がある。ただし、トランプ政権は控訴の意向を示唆しており、返還手続きの停止を申し立てる可能性もあるため、最終的な還付の行方には不透明感が残っている。返還対象となる具体的な品目や条件の詳細、対象企業の数や返還額についても、現時点では明らかになっていない。\n\n今後の動向は、国際貿易政策全体の方向性や、企業活動における予測可能性にも影響を与えるとみられる。