2026/4/20
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経済

NYダウ48ドル安で始まる、米軍のイラン貨物船拿捕で中東緊張再燃

要約

米中央軍によるイラン貨物船拿捕を受け、20日の米株式市場はダウ平均が下落して始まった。原油先物価格が一時91ドル台まで上昇し、21日の停戦期限を控えて情勢が緊迫している。

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米軍のイラン貨物船拿捕、市場に動揺広がる

2026年4月20日の米株式市場で、ダウ工業株30種平均は前週末比48ドル29セント安で取引を開始した。取引開始直後の午前9時35分時点では、4万9399ドル14セントで推移している。米中央軍が19日にイラン船籍の貨物船を拿捕したと発表したことで、米国とイランの緊張が再燃し、投資家心理が悪化している。

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※画像はイメージです

米中央軍によると、拿捕の理由はイラン貨物船が停止警告に従わなかったためとされる。これを受け、ナスダック総合株価指数も14営業日ぶりに反落して取引が始まった。

停戦期限迫る中、協議の見通し立たず

両国間の緊張を一段と高めているのが、米東部時間21日に迫る停戦期限の存在である。イラン外務省のバガイ報道官は20日の記者会見で「現時点で米国と次回の協議をする予定はない」と言明し、交渉の行き詰まりを示唆した。

一方、トランプ大統領は19日、交渉の代表団が「20日に(仲介国の)パキスタンのイスラマバードを訪問する」とSNSで表明しており、米側は外交的な打開を模索する姿勢を見せている。ただ、パキスタンでの協議の具体的な参加者やアジェンダは明らかになっていない。

  1. 米中央軍がイラン貨物船を拿捕

    停止警告に従わなかったイラン船籍の貨物船を拿捕。トランプ大統領はSNSで代表団のイスラマバード派遣を表明した。

  2. イラン外務省が協議予定なしと表明

    バガイ報道官が記者会見で米国との次回協議の予定はないと言明。米市場ではナスダックが14営業日ぶりに反落した。

  3. 米イラン停戦期限(米東部時間)

    米国とイランが合意した停戦の期限日。イラン側が協議継続を否定する中、情勢のさらなる悪化が懸念されている。

原油先物は91ドル台、エネルギー市場にも波及

中東情勢の緊迫化はエネルギー市場にも波及している。19日の米原油先物市場では、WTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の期近5月物が一時1バレル91ドル台まで上昇した。

ミラー・タバック社のマシュー・マリー氏は「トランプ氏はホルムズ海峡を早急に開放させるため、どんなことでもするとの思惑が広がっている」と指摘する。ホルムズ海峡は世界の石油輸送の要衝であり、この地域をめぐる緊張が原油価格を押し上げる構図となっている。

停戦期限を翌日に控え、外交交渉の先行きが不透明な中、市場は神経質な展開が続く見通しである。