2026/4/22
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国内

リニア静岡工区、大井川流域10自治体で住民説明会を5月末から開催へ

要約

JR東海がリニア中央新幹線静岡工区の着工に向け、大井川流域10自治体を対象とした住民説明会を5月29日から6月20日にかけて実施する。静岡県は着工容認の条件として地元の理解を掲げており、説明会が今後の事業進展を左右する重要な局面となる。

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JR東海は5月22日、リニア中央新幹線静岡工区の着工に関して、静岡県の大井川流域10自治体を対象とした住民説明会を開催すると発表した。開催期間は5月29日から6月20日までで、長期にわたり停滞してきた静岡工区の工事着手に向けた重要な一歩となる。

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※画像はイメージです

静岡県は、リニア中央新幹線のトンネル掘削工事が大井川水系の水資源に影響を及ぼす可能性があるとして、着工容認の条件に地元の理解を掲げてきた。今回の住民説明会は、この条件を満たすための具体的なプロセスとして位置づけられる。

長年の課題と住民の理解

静岡工区をめぐっては、大井川の水資源への影響や環境保全を理由に、静岡県とJR東海の間で長年にわたり議論が続いてきた。水資源の確保や南アルプスの環境保全に関する議論を経て、焦点は地域住民の理解を得るプロセスに移っている。

住民説明会では、JR東海が工事の概要や環境への影響、これまでに議論されてきた補償の枠組みなどについて説明を行うものとみられる。流域住民からは、工事による水位低下などの影響について不安の声が根強く、丁寧な対話が求められる。

着工判断の行方に注目

静岡工区の着工が実現すれば、リニア中央新幹線の全線開業に向けた大きな前進となる。当初2027年度とされていた品川―名古屋間の開業時期は、静岡工区の問題により延期され、現在は未定となっている。

ただし、住民説明会を経て地元の理解が得られたとみなされる具体的な基準は明らかになっていない。説明会の具体的な実施場所や時間も現時点では公表されていない。大井川流域の住民にとって、生活用水や農業用水への影響は切実な問題であり、説明会の結果を踏まえた静岡県の判断が今後の焦点となる。