総務省有識者会議、子どものSNS利用に「一律の年齢制限は望ましくない」
要約
総務省の有識者会議は、子どものSNS利用における年齢での一律制限に否定的な考えを示した。事業者に対し、青少年の安全を確保するための適正な対応を促す方針に転換する。
一律の年齢制限に否定的見解
総務省の有識者会議は22日、子どものSNS利用について、年齢による一律の使用制限は望ましくないとする方向性を示した。オーストラリアなど海外では未成年者のSNS利用を年齢で一律に禁止する動きが広がっているが、日本では異なるアプローチを模索する形となる。
有識者会議は、SNS事業者側に対し、子どもを保護するための適正な対応を求める方針を打ち出した。ただし、事業者に求める適正な措置の具体的な基準については、現時点で明らかになっていない。
背景にある未成年者のSNS問題
近年、未成年者のSNS依存や、SNSを介したいじめ、犯罪被害が社会問題化している。多くのSNSプラットフォームでは13歳未満のアカウント取得を禁止しているものの、利用者側の自己申告に依存する部分が大きく、実効性の確保が課題となっている。
こうした状況を受け、欧米やオーストラリアでは年齢制限を設ける法整備が進んでおり、オーストラリアでは16歳未満のSNS利用を禁止する法案が可決された。一方、日本の有識者会議は一律規制ではなく、事業者の自主的な取り組みを促す方向に軸足を置いた格好である。
今後の焦点は事業者への具体的要請
今回の方向性は、年齢制限という画一的な規制を避けつつも、青少年の保護と健全なインターネット利用環境の整備を目指すものである。総務省はこれまでも青少年のインターネット利用環境の整備について議論を重ねており、情報モラル教育や保護者への啓発の必要性が繰り返し指摘されてきた。
今後は、事業者側に求める保護措置の具体的な内容や、年齢確認の厳格化、有害情報へのアクセス制限といった個別の論点について、どこまで踏み込んだ方針を取りまとめるかが焦点となる。