2026/4/23
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エンタメ

村上春樹、新作長編「夏帆」を7月3日に刊行へ 前作から3年ぶり

要約

新潮社は、村上春樹の新作長編小説「夏帆―The Tale of KAHO―」を7月3日に刊行すると発表した。2024年3月に早稲田大学で披露された短編を起点に書き継がれた、3年ぶりの長編作品となる。

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新潮社が刊行を発表、長編16作目

新潮社は23日、作家・村上春樹の新作長編小説「夏帆―The Tale of KAHO―」を7月3日に刊行すると発表した。2023年4月に刊行された「街とその不確かな壁」以来、約3年ぶりの長編小説となり、村上の長編作品としては16作目にあたる。

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本作は、2024年3月に早稲田大学で行われた朗読イベントで披露された短編「夏帆」を起点に書き継がれた作品である。その後、新潮社の月刊誌「新潮」にて2024年6月号から2026年3月号にかけて4回にわたり連載された「夏帆」シリーズを加筆修正し、長編としてまとめた。

村上作品初の女性単独主人公

本作は村上春樹作品として初めて、女性単独の主人公が物語の中心に据えられている点が注目される。主人公は26歳の絵本作家・夏帆で、ある男から投げかけられた言葉をきっかけに奇妙な出来事に巻き込まれていく物語だという。

村上は1979年に「風の歌を聴け」でデビューして以来、「ノルウェイの森」「1Q84」など数々の長編小説を発表してきた。作品は世界50以上の言語に翻訳されており、新作長編の刊行は国内外で大きな関心を集める。

母校・早稲田大学との深い縁

本作の出発点となった朗読イベントが開催された早稲田大学は、村上の母校である。村上は2018年に自身の原稿や蔵書、世界各国で翻訳された著作などを早稲田大学に寄贈する意向を表明し、2021年10月には国際文学館(村上春樹ライブラリー)が開館している。同ライブラリーには村上の作品や翻訳書、レコードコレクションのほか、早大在学中に開業したジャズ喫茶「ピーター・キャット」で使用していたピアノや椅子なども展示されている。

短編の朗読から長編への発展という経緯は、母校との結びつきが創作活動にも影響を与えていることをうかがわせる。7月3日の刊行に向け、書店や読者の間で期待が高まりそうだ。