2026/4/24
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社会

福岡県警、大麻所持容疑で20代男性を誤認逮捕 簡易検査は陽性も正式鑑定で陰性に

要約

久留米署が職務質問で発見した植物片の簡易検査が陽性を示したため現行犯逮捕したが、科捜研の鑑定で大麻成分は陰性と判明。男性は約16時間拘束された後に釈放され、県警が謝罪した。

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福岡県警は、大麻所持容疑で現行犯逮捕した20代男性について事実誤認があったとして釈放した。現場での簡易検査では陽性反応が出ていたが、科学捜査研究所(科捜研)による正式鑑定で大麻成分は陰性と判明。県警は男性に対し謝罪を行った。

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※画像はイメージです

簡易検査で陽性、正式鑑定で覆る

薬物銃器対策課の説明によると、23日午後10時半ごろ、久留米署が久留米市内で不審な車両に対し職務質問を実施。車内から紙に包まれた植物片2本が見つかり、簡易検査を行ったところ大麻の陽性反応が出たため、20代男性を大麻所持容疑で現行犯逮捕した。

逮捕時、男性は「逮捕前に検査して大麻という結果が出たので大麻に間違いないと思います」と話していたという。

しかし翌24日、科捜研が正式な鑑定を行った結果、植物片から大麻成分は検出されず陰性と判明。男性は逮捕から約16時間後に釈放された。

別の麻薬成分を検出、任意捜査は継続

一方で、科捜研の鑑定では植物片から大麻とは別の麻薬成分が検出されている。このため、福岡県警は大麻所持容疑での誤認逮捕について男性に謝罪したものの、別の麻薬成分に関する捜査は任意で継続する方針である。

釈放時、男性は「わかりました。大丈夫です」と応じたという。

簡易検査の精度が問われる構図

今回の事案は、現場で迅速に結果が得られる簡易検査と、科捜研による正式鑑定との間で結果が異なったことで生じた誤認逮捕である。簡易検査には、成分構造が類似した別の物質に反応し、本来陰性であるにもかかわらず陽性と判定される「偽陽性」の可能性が指摘されている。

福岡県警では過去にも覚醒剤使用容疑での誤認逮捕事例が報告されており、簡易検査の結果のみに基づく逮捕判断の妥当性について改めて議論を呼びそうだ。