2026/4/28
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社会

東京医大入試贈賄事件、元理事長ら3人の有罪確定へ 最高裁が上告棄却

要約

最高裁第三小法廷は、文科省の事業での便宜の見返りに元幹部の次男を合格させた贈賄罪などに問われた東京医科大学元理事長ら3人の上告を棄却し、執行猶予付き有罪とした一審判決が確定する。

不正入試文部科学省最高裁東京医科大学汚職事件

裁判官全員一致で上告棄却

文部科学省の支援事業での便宜の見返りに、元幹部の次男を入試で不正に合格させたとして贈賄罪などに問われた東京医科大学の元理事長・臼井正彦被告(85)ら3人について、最高裁第三小法廷(平木正洋裁判長)は上告を棄却する決定をした。27日付の決定で、裁判官5人全員一致の判断である。これにより、3人を執行猶予付きの有罪とした一審・東京地裁判決が確定する。

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※画像はイメージです

事件の経緯と確定した刑

臼井被告らは2017年、文科省の支援事業の選定に関する依頼を行い、コンサルティング会社元役員の谷口浩司被告(55)を介して文科省元幹部から助言を受けた。その見返りとして2018年、元幹部の次男の入試において加点を行い、合格させた。

確定する刑は以下の通りである。

  • 臼井正彦・元理事長(85):懲役1年6カ月、執行猶予4年(贈賄罪)

  • 鈴木衛・元学長(76):懲役1年、執行猶予2年(贈賄罪)

  • 谷口浩司・元役員(55):懲役2年、執行猶予5年(受託収賄幇助など)

弁護側の主張と司法判断

弁護側は公判を通じて「加点に謝礼の趣旨はなかった」として無罪を主張していた。しかし一審判決は「加点は謝礼の趣旨を含む賄賂にあたる」と判断し、3人を有罪とした。最高裁もこの判断を支持し、上告を退けた形となる。

なお、事件のもう一方の当事者である文科省元幹部は受託収賄罪で起訴されている。この事件は2018年に発覚し、東京医科大学における女子受験生や多浪生に対する差別的な得点操作など、医学部入試の公平性を巡る問題が広く社会に知られるきっかけとなった。