元大阪地検検事正の性的暴行事件、被害訴えた女性検事が辞表提出
要約
元大阪地検検事正・北川健太郎被告による準強制性交事件で、被害を訴えていた現職の女性検事が2026年4月30日付で辞表を提出した。第三者委員会の設置要望が聞き入れられなかったことが背景にある。
元大阪地方検察庁検事正の北川健太郎被告(66)による準強制性交事件で、被害を訴えていた現職の女性検事が4月30日付で辞表を提出した。検察組織内に第三者委員会を設置し調査を行うよう求めていたが、その要望が聞き入れられなかったことが辞表提出の背景にある。
女性検事は「ひかり」(仮名)の名で被害を公にしてきた人物で、2018年9月に当時の上司であった北川被告から性的暴行を受けたと主張している。「女性として妻として母としての尊厳、そして検事としての尊厳を踏みにじられ、身も心もボロボロにされた」と語っていた。
裁判は停止状態、被告は無罪主張に転換
北川被告は2024年10月の初公判で罪を認めて謝罪したが、同年12月には無罪主張に転じた。現在、裁判は停止状態にある。北川被告は事件後に弁護士資格を取得している。
女性検事はこれまで法務大臣や検事総長に対し、検察組織内のハラスメント調査を目的とした第三者委員会の設置を求めてきた。しかし、その要望は実現に至らなかった。
また、女性検事は、被害者名を言いふらしたとされる女性副検事を名誉毀損の疑いで刑事告訴していたが、大阪高等検察庁が不起訴処分とした。女性検事は、不起訴処分は不当であるとして検察審査会に申し立てを行う予定である。
SNSで支援の輪、数百人が抗議行動
女性検事の辞表提出の意向が報じられると、SNSを通じて支援の輪が広がった。最高検察庁や法務省前には数百人が集まり、検察の対応に抗議する行動が行われた。
検察組織内における性暴力やハラスメントの問題、そしてその対応をめぐり、被害を訴える検事が自らの職を賭して組織改革を求める異例の事態となっている。検察組織の自浄作用のあり方が改めて問われている。