2026/5/3
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経済

NY円相場、米指標受け157円台へ反落 介入警戒とインフレ懸念が交錯

要約

2026年5月1日のニューヨーク外為市場で円相場は1ドル=157円台に反落しました。米製造業景況指数の価格項目上昇によるインフレ懸念がドル買いを誘う一方、日本政府・日銀による介入警戒感も意識されています。

ISM製造業景況感指数トランプ大統領三村淳円安為替介入

米インフレ圧力でドル買い優勢に

2026年5月1日のニューヨーク外国為替市場で、円相場が反落した。前日比45銭円安・ドル高の1ドル=157円05〜15銭で取引を終えた。対ユーロでも前日比30銭円安の1ユーロ=183円95銭〜184円05銭となった。

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米サプライマネジメント協会(ISM)が発表した4月の製造業景況感指数は52.7と、市場予想の53.0を下回ったものの、項目別では価格の上昇が加速した。米国内のインフレ圧力が意識され、円売り・ドル買いが優勢となった。

東京市場では同日夕方に一時1ドル=155円49銭と約2カ月ぶりの高値(円高水準)を記録していたが、NY市場に入ると一転して円安方向に振れた。

介入警戒が一方的な円売りを抑制

前日4月30日には、円が155円台半ばまで急伸。日経電子版は政府・日銀が介入を実施したと報じていた。

三村淳財務官は5月1日午前、介入の有無についてコメントするつもりはないと述べた上で、大型連休はまだまだ序盤だと認識していると語り、市場の動きを注視する姿勢を示した。

インベスティング・ライブのアダム・バトン氏は連休中に中東情勢が悪化する可能性もあり、いかなるコメントも一段の対応のシグナルだと受け取られやすいと分析している。日本政府・日銀による円買い為替介入への警戒感が、一方的な円売りの抑制要因として機能した形である。

地政学リスクと原油安が複雑に絡む

同日朝、イラン国営通信はパキスタンを通じたイランの新提案について報じたが、トランプ米大統領はこれに対し満足していないと述べた。加えてトランプ氏はEUの自動車関税を25%に引き上げると語り、通商面でのリスクも意識された。

一方、WTI原油先物6月物は前日比3%下落し、1バレル=101.94ドルで取引を終えた。原油価格の下落はインフレ懸念を和らげる方向に作用するが、中東情勢の不透明感や関税政策を巡る動きが引き続き市場の変動要因となっている。

日本政府・日銀による介入の実際の有無は公式には確認されておらず、イランの新提案の具体的な内容も明らかになっていない。大型連休中の薄商いが続く中、円相場は介入警戒とインフレ懸念の間で不安定な推移が続く可能性がある。