韓国「非常戒厳」制限の改憲案、与野党対立で採決見送りに
要約
韓国国会で大統領による非常戒厳の宣布を制限する憲法改正案の採決が、野党の強い反発により頓挫した。来月の統一地方選挙を控え、与野党の対立が一段と先鋭化している。
与野党対立憲法改正統一地方選挙非常戒厳韓国政治
野党の反発で採決頓挫
韓国国会で審議されていた、大統領による「非常戒厳」の宣布を制限する憲法改正案について、与党が目指していた採決が行われなかった。野党が改憲案に強く反発し、与野党の対立が激化したことで、採決は見送りとなった。
今回の改憲案は、大統領が非常戒厳を宣布する権限に制限を設ける内容で、2024年12月に尹錫悦前大統領が非常戒厳令を宣布した事態の再発防止を念頭に置いたものとみられる。当時、国会は直ちに戒厳解除要求決議を可決し、尹前大統領は解除を表明したが、韓国社会に大きな衝撃を与えた。
統一地方選を前に対立先鋭化
採決見送りの背景には、来月に予定されている統一地方選挙がある。与野党ともに選挙を意識した政治的駆け引きを強めており、改憲案を巡る攻防もその一環として位置づけられる。
野党側は改憲案に反発の姿勢を示したが、具体的にどの条項に異議を唱えたのかなど、対立の詳細については明らかになっていない。韓国では憲法改正が選挙時期と連動して議論が活発化する傾向があり、今回も政治的な対立構図の中で改憲論議が進められてきた経緯がある。
今後の見通し
改憲案の採決が見送られたことで、非常戒厳の制限を巡る議論は当面、膠着状態に陥る可能性がある。統一地方選挙の結果が与野党の力関係に影響を及ぼすことは確実であり、選挙後に改憲議論が再び動き出すかどうかが焦点となる。
韓国の憲法改正には国会在籍議員の3分の2以上の賛成による議決と、国民投票での過半数の賛成が必要とされる。与野党の合意なくして改憲の実現は困難であり、今後の政党間の協議の行方が注目される。