2026/5/9
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経済

NY円相場、米長期金利低下で1ドル=156円台に反発 消費者心理の悪化がドル売り誘う

要約

8日のニューヨーク外国為替市場で円相場は前日比30銭の円高となった。米雇用統計で平均時給の伸びが鈍化し、ミシガン大学の消費者態度指数も予想を下回ったことで米長期金利が一時4.34%まで低下し、ドル売り・円買いが優勢となった。

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円相場、前日比30銭高の156円60〜70銭で取引終了

2026年5月8日のニューヨーク外国為替市場で、円相場は前日比30銭円高・ドル安の1ドル=156円60〜70銭で取引を終えた。米長期金利が一時4.34%まで低下したことを受け、日米金利差の縮小観測からドル売り・円買いが進んだ。

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※画像はイメージです

この日発表された4月の米雇用統計では、非農業部門の雇用者数が前月比11万5000人増となり、市場予想の5万5000人増を大きく上回った。一方、失業率は4.3%で横ばい、平均時給の上昇率は前月比0.2%にとどまり、市場予想の0.3%を下回った。

バンク・オブ・アメリカは、平均時給の伸び鈍化について「労働コストがインフレ再燃の火種にならないとする米連邦準備理事会(FRB)の見方を後押しするものとなった」との分析を示した。

消費者態度指数の悪化がドル売りを加速

ミシガン大学が発表した5月の消費者態度指数は48.2で、前月から1.6ポイント低下した。市場予想の49.7も下回り、米消費の先行きに対する懸念が広がった。

邦銀の為替ディーラーは「米消費の先行き懸念がドル売りにつながっている」と指摘する。雇用者数の増加という好材料がある一方で、賃金の伸び鈍化と消費者心理の悪化が同時に示されたことで、市場はドル安方向に反応した格好である。

原油先物は上昇、対ユーロでは円安進行

WTI原油先物6月物は1バレル=95ドル台と、前日比0.6%上昇した。原油価格の高止まりは、日本のエネルギー輸入コストへの影響が懸念される水準にある。

円は対ユーロでは続落し、1ユーロ=184円70〜80銭と前日比70銭の円安・ユーロ高で取引を終えた。対ドルでは円高が進んだものの、対ユーロでは異なる方向に動いており、通貨間で強弱がまちまちの展開となった。