2026/5/9
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国際

ASEAN首脳会議、ミャンマー新政権の受刑者釈放を歓迎も暴力停止を要求

要約

フィリピンで開催されたASEAN首脳会議で、クーデターから5年が経過したミャンマー情勢が主要議題となりました。アウン・サン・スー・チー氏の軟禁移行などを歓迎しつつ、暴力の即時停止を求める議長声明案が検討されています。

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フィリピンで5月8日に開催された東南アジア諸国連合(ASEAN)首脳会議で、ミャンマー新政権による受刑者釈放の動きを歓迎する一方、暴力の即時停止を求める議長声明案が検討されていることが明らかになった。2021年のクーデターから5年が経過したミャンマー情勢は、依然としてASEANにとって最大の懸案事項の一つである。\n\n

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※画像はイメージです
\n\n## ミャンマー新政権の動き——スー・チー氏は軟禁に移行\n\nミャンマーでは4月10日、前軍司令官のミン・アウン・フライン氏が大統領に就任し、新政権が発足した。新政権は4月17日に元大統領を恩赦で釈放したほか、受刑者の釈放を相次いで発表している。\n\nまた、ミャンマー国営放送は、アウン・サン・スー・チー氏が指定住居での軟禁に移行したと報じた。スー・チー氏はクーデター以降、身柄を拘束されていた。\n\n
  1. ミン・アウン・フライン氏が大統領就任

    前軍司令官がミャンマー大統領に就任し、軍の影響力が強い新政権が発足した。

  2. 元大統領を恩赦で釈放

    ミャンマー新政権が元大統領を恩赦により釈放。受刑者の釈放プロセスを本格化させた。

  3. フィリピン・マルコス大統領が訪日予定を発表

    ASEAN議長国を務めるフィリピンのマルコス大統領が、来月下旬の訪日予定を明らかにした。

  4. ASEAN首脳会議開催

    フィリピンで首脳会議が開かれ、ミャンマー情勢のほか経済リスクへの対応が協議された。

\n\n## 歓迎と要求——ASEANの二面的姿勢\n\nASEANは受刑者釈放やスー・チー氏の処遇変更といった動きを一定程度歓迎する姿勢を示している。ただし同時に、ミャンマー国内で続く暴力の即時停止を強く求める議長声明案を検討しており、新政権に対して具体的な行動を迫る構えである。\n\n議長声明案が最終的に合意・発表に至ったかどうかは、現時点で明らかになっていない。釈放された受刑者の具体的な人数や対象、スー・チー氏に対する減刑の有無といった詳細も不明のままである。\n\n## ASEAN+3で経済リスクへの結束も確認\n\n首脳会議に合わせて開かれたASEAN+3(日中韓)の枠組みでは、経済減速リスクやインフレ懸念に対する結束が確認された。地域全体の経済安定に向けた連携を強化する方針が共有されている。\n\nこのほか、ASEAN議長国を務めるフィリピンのマルコス大統領は、4月24日に来月下旬の訪日予定を発表しており、日本との関係強化を含む外交日程も注目される。一方、フィリピンではドゥテルテ前大統領に対し、国際刑事裁判所(ICC)による裁判実施が発表されており、国内政治の課題も抱えている。