愛媛県今治市小浦町の造船工場で、LPGタンカーの窒素ガス除去作業を行っていた作業員2人が死亡したことが、愛媛県警への取材で明らかになった。県警が事故の詳しい経緯や原因について捜査を進めている。\n\n※画像はイメージです\n\n## 2人が作業中に死亡\n\n愛媛県警によると、今治市小浦町の造船工場で窒素ガスの除去作業にあたっていた作業員2人が死亡した。死亡した作業員の氏名や年齢、所属先などの詳細は現時点で明らかにされていない。事故が発生した具体的な日時や、死亡に至った直接の原因についても、県警が捜査を続けている。\n\n窒素ガスは無色無臭で、密閉空間において酸素を置換する性質がある。造船工場では船体やタンクの内部など閉鎖的な環境での作業が多く、酸素濃度の低下による酸欠事故のリスクが指摘されている。\n\n## 同工場では3日前にも死亡事故\n\n今回事故が起きた造船工場では、5月8日にも作業員が高さ約6メートルの足場から転落し、その後死亡する事故が発生していた。転落防止用のネットを降ろす作業中の出来事だった。わずか3日の間に同じ工場で2件の死亡事故が相次いだことになり、現場の安全管理体制が厳しく問われることになる。\n\n## 今治市の造船所で事故が相次ぐ\n\n今治市は国内有数の造船業の集積地として知られるが、造船所での労働災害は後を絶たない。2026年3月には今治造船の丸亀工場でクレーン作業中に吊り具が外れ、協力会社の従業員1人が死亡。2024年8月には今治市沖で造船所の小型作業船が転覆し、作業員1人が行方不明になっている。2020年7月にも今治市内の造船工場で鋼材の下敷きになった作業員が死亡する事故が起きていた。\n\n造船業界では高所からの墜落・転落が最も多い労働災害とされ、密閉空間での酸欠・中毒事故も繰り返し発生している。県警は今回の事故についても、作業手順や安全対策の実施状況を含めて詳しく調べる方針である。