カルビー、インク不足で主力14商品のパッケージを白黒に変更 中東危機が波及
要約
米国・イスラエルによるイラン攻撃に端を発する中東危機が、身近な菓子のパッケージにまで影響を及ぼしている。原油高騰でナフサが不足し、カラーインクの調達が困難になった。
ポテトチップスが白黒に——インク不足で異例の対応
カルビーが、ポテトチップスを含む主力14商品のパッケージデザインを白黒に変更することがわかった。中東危機に伴う原油価格の高騰により、印刷用カラーインクの調達が困難になっていることが背景にある。
対象にはポテトチップスの「うすしお味」や「コンソメパンチ」といった定番商品が含まれる。色鮮やかなデザインで知られるカルビーの商品棚が一変する異例の事態だ。
中東危機が招いたナフサ不足
今回のパッケージ変更の根本的な原因は、米国・イスラエルによるイラン攻撃をきっかけとする中東情勢の緊迫化にある。原油価格の高騰によってナフサの供給が逼迫し、インクの原料となる溶剤や樹脂が品薄となっている。とりわけカラーインクは入手が難しい状況で、カルビーは使用するインクの色数を絞ることでコストと資材不足の影響を抑える判断に踏み切った。
印刷インキ業界でも影響は広がっており、東京インキはグラビアインキを30%以上値上げすると発表している。原油由来の化学製品全般にわたるコスト上昇が、食品パッケージという消費者に身近な分野にまで波及した格好だ。
消費者への影響と今後の見通し
カルビーは環境負荷の低減にも取り組んでおり、過去にはバイオマスインキの使用や段ボールサイズの縮小といった施策を実施してきた。今回の白黒パッケージへの変更も、こうしたコスト抑制や資材調達の最適化の延長線上にある経営判断といえる。
ただし、白黒パッケージへの切り替え開始日や通常デザインへの復帰時期は明らかにされていない。対象となる14商品の全リストも現時点では公表されていない。中東情勢が長期化すれば、他の食品メーカーにも同様の動きが広がる可能性がある。