2026/5/11
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経済

経団連、研究開発投資の対GDP比5%目標を提言 2040年度までに50兆円規模へ

要約

経団連は11日、科学技術立国の実現に向けた提言を発表した。2040年度までに研究開発投資の対GDP比を5%(約50兆円規模)へ引き上げることや、深刻な理系人材不足への対策を求めている。

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経団連が「科学技術立国」へ提言を発表\n\n経団連は11日、「科学技術立国」の実現に向けた提言を発表した。日本経済を「コストカット型」から「投資牽引型経済」へ転換する必要性を訴え、2040年度までに官民の研究開発投資の対GDP比を現在の3.7%から5%程度に引き上げることを目標として掲げた。金額ベースでは現在の約22兆円から50兆円規模への拡大を意味する。\n\n
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\n\n経団連は提言の中で、新たな価値や技術を生み出して競争力を確保することが欠かせないと指摘。積極的な研究開発投資を通じてイノベーションを促進し、持続的な経済成長を実現する道筋を示した。\n\n## 国際比較で見る日本の研究開発投資\n\n2023年度時点で日本の官民研究開発投資の対GDP比は3.7%となっている。提言では、韓国の4.96%、イスラエルの6.35%といった数値が示されており、日本が国際的な研究開発競争の中でさらなる投資拡大を迫られている現状が浮き彫りとなった。\n\n
\n\n経団連が掲げる5%という目標は、韓国を上回り、国際的にもトップクラスの水準を目指すものである。ただし、目標額50兆円の前提となる2040年時点の想定GDPについては、提言の中で明らかにされていない。\n\n## 理系人材120万人不足に危機感\n\n提言では、研究開発を支える人材面の課題にも踏み込んだ。2040年には日本で約120万人の理系人材が不足すると予測されており、経団連はこの深刻な人材不足への対応策として、大学の理系学部への転換支援を求めた。\n\nさらに、研究者や技術者を育成するための「ナショナルトレーニングセンター(仮称)」の整備も要請している。ただし、同センターの具体的な活動内容や予算規模、設置時期といった詳細は現時点で明らかになっていない。\n\n人口減少と少子高齢化が進む中、労働力不足が深刻化する日本にとって、科学技術分野の人材確保は経済成長を左右する重要な課題となっている。経団連の提言は、投資と人材の両面から「科学技術立国」の実現を図る包括的な戦略を打ち出した形だ。