2026/5/14
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社会

天然記念物リュウキュウヤマガメを違法捕獲か ペットショップ経営者ら2人逮捕

要約

沖縄県内で国の天然記念物リュウキュウヤマガメを捕獲した疑いで、茨城県のペットショップ経営者を含む2人が逮捕された。カメを洗濯ネットに入れ、衣類と偽って宅配便で店舗に送っていたとされる。

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洗濯ネットに入れ衣類と偽装して発送か

国の天然記念物に指定されているリュウキュウヤマガメを沖縄県内で違法に捕獲した疑いで、茨城県にあるペットショップの経営者を含む2人が逮捕された。

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※画像はイメージです

容疑者らは、捕獲したリュウキュウヤマガメを洗濯ネットに入れたうえで、中身を衣類と偽って宅配便で店舗に送っていたとされる。天然記念物であるリュウキュウヤマガメの捕獲は文化財保護法により禁止されており、許可なく採取・損傷する行為は違法にあたる。

希少な日本固有種を狙った犯行

リュウキュウヤマガメは沖縄本島北部や渡嘉敷島、久米島にのみ生息する日本の固有種で、1975年に国の天然記念物に指定されている。生息数の減少から絶滅危惧種にも指定されており、厳格な保護の対象となっている。

その希少性ゆえに、愛玩用としての需要が存在し、過去にもリュウキュウヤマガメをめぐる密猟・密輸事件が繰り返し発生してきた。2018年には60頭が香港へ密輸されようとした事件が摘発されたほか、2025年10月にも天然記念物のカメを違法に捕獲・販売したとして中国籍の男女が逮捕されている。

ペット業界における野生生物取引の課題

今回の事件では、ペットショップ経営者が関与していた点が注目される。日本では動物愛護管理法に基づき動物取扱業者は登録制となっているが、野生動物の保全という観点での機能は限定的とされる。野生生物の違法取引を防ぐためにワシントン条約や国内法による規制が設けられているものの、法規制をかいくぐる行為は後を絶たない状況にある。

世界自然遺産に登録されている沖縄本島北部では、ヤンバルテナガコガネなどの希少生物の密猟対策として合同パトロールが実施されるなど、希少生物保護への取り組みが強化されている。今回の事件は、希少野生生物の違法取引と保護のあり方について改めて問題を提起するものとなった。