2026/5/20
nippon-post.com
国内

1票の格差訴訟、福岡高裁那覇支部が「合憲」判決 最大2.1倍の格差を容認

要約

2026年2月の衆院選をめぐり、選挙区間の1票の最大格差2.1倍が憲法に違反するかが争われた訴訟で、福岡高裁那覇支部は合憲と判断し、選挙無効の請求を退けた。

1票の格差2026年衆院選福岡高裁違憲訴訟選挙制度

福岡高裁那覇支部が合憲判断

2026年2月に実施された衆議院議員選挙における「1票の格差」をめぐる訴訟で、福岡高等裁判所那覇支部は20日、選挙区間の最大格差2.1倍について憲法に違反しないとする合憲判決を言い渡した。選挙の無効を求めた原告側の請求は退けられた。

ballot box, courthouse, scales of justice, gavel, voting booth
※画像はイメージです

今回の訴訟では、有権者数の多い選挙区と少ない選挙区の間で1票の価値に最大2.1倍の開きがあることが、憲法が保障する「法の下の平等」に反するかどうかが争点となった。原告側は格差が反映されていないとして選挙の無効を主張したが、福岡高裁那覇支部はこれを認めなかった。

1票の格差問題の現在地

1票の格差とは、選挙区ごとの有権者数と議員定数のバランスが取れていないために、有権者一人の票の重みが選挙区によって異なる現象を指す。有権者数が少ない選挙区では1票の影響力が大きく、有権者数が多い選挙区では相対的に小さくなる。

この問題をめぐっては、1960年代から全国各地で訴訟が提起されてきた。国会は格差高度是正に向け、2016年に議席配分の新方式「アダムズ方式」を採用し、2022年には「10増10減」の定数配分見直しを実施するなど、制度面での対応を進めてきた経緯がある。

今後の焦点

今回の衆院選における最大格差2.1倍は、2024年の前回衆院選での最大格差2.06倍からわずかに拡大した形となる。過去の最高裁判決では、格差が2倍を超えた場合に「違憲状態」と判断されたケースもある一方、近年はアダムズ方式の適用など国会の是正努力を評価し、合憲との判断が積み重ねられてきた。

1票の格差訴訟は全国の高等裁判所で一斉に提起されるのが通例であり、今後、他の高裁での判決や最高裁の最終判断が注目される。