2026/4/3
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国際

ロシアに日本ビザセンター新設、訪日旅行者の急増に対応

要約

在ロシア日本大使館がモスクワとサンクトペテルブルクにビザセンターを開設した。訪日ロシア人旅行者は2024年に前年比2.4倍の約9万9,300人に達し、2025年も増加が続いたため、申請窓口の拡充が急務となっていた。

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モスクワとサンクトペテルブルクに新拠点開設

在ロシア日本大使館は2月12日、増加するビザ申請に対応するため、首都モスクワとサンクトペテルブルクに新たにビザセンターを開設した。2025年も訪日ロシア人旅行者の増加が続いており、大使館の窓口だけでは処理が追いつかなくなっていた状況への対策となる。

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※画像はイメージです

新設されたビザセンターでは、利用料970ルーブル(約1,900円)のみで申請が可能で、ビザ発給手数料は引き続き無料となる。審査期間は最短4営業日で発給される。大使館でのビザ申請件数は10万件超に倍増し、連日長蛇の列が発生していたことが、今回の開設の直接的な背景にある。

訪日ロシア人、2024年は前年比2.4倍に

日本政府観光局の統計によると、2024年に日本を訪れたロシアからの旅行者数は前年比2.4倍の約9万9,300人に達し、消費額も317億円と過去最高を記録した。2025年も1月から11月までで18万6,700人と過去最多を更新するなど、ロシアからの訪日需要は高まり続けている。

ビザセンターの開設により、申請者は大使館に直接出向かなくてもビザ手続きを行えるようになり、申請者の負担軽減が期待される。

政治的冷え込みの中での観光交流拡大

日ロ関係は2022年のウクライナ侵攻以降、政治的には冷え込みが続いている。ロシアは日本を「非友好国」に指定し、北方領土問題を含む平和条約交渉も中断したままである。一方で、多くの欧州諸国がロシアからの航空便を制限する中、比較的ビザ取得が容易な日本が代替的な旅行先として選ばれる傾向が強まっている。

政治関係の悪化にもかかわらず、民間レベルでの観光交流が拡大するという構図は、日ロ間の特徴的な現象となっている。ビザセンターの新設は、こうした現実的な需要に大使館が対応した形である。