2026/4/3
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国際

独メルツ首相、仏との核抑止力協議開始を表明 ミュンヘン安保会議で欧州防衛自立論が加速

要約

トランプ政権の西半球優先姿勢を背景に、欧州各国が米国に依存しない安全保障体制の構築を模索。ドイツのメルツ首相はフランスとの核抑止力に関する協議を始めたことを明らかにした。

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欧州防衛の転換点、独首相が核協議に言及

2026年2月13日、ミュンヘン安全保障会議で欧州の防衛自立を求める声が相次いだ。トランプ米政権が西半球を優先する「ドンロー主義」を掲げるなか、欧州諸国は米国に頼らない安全保障体制の構築へと大きく舵を切り始めている。

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※画像はイメージです

ドイツのメルツ首相は会議の場で「欧州の核抑止力について最初の協議を始めた」と述べ、フランスとの間で核抑止力に関する協議に着手したことを明らかにした。戦後、米国の核の傘のもとで安全保障を維持してきた欧州にとって、独自の核抑止体制を模索する動きは極めて異例である。

米国の「ドンロー主義」が引き金に

欧州防衛自立論が急浮上した直接的な要因は、トランプ政権が打ち出した「ドンロー主義」にある。西半球を優先する米国の外交姿勢は、欧州の安全保障における米国の関与が後退する可能性を示唆するものだ。これを受け、欧州各国は自らの防衛力で地域の安定を確保する必要性に直面している。

欧州安保の新たな枠組み模索へ

ミュンヘン安全保障会議は、約60カ国の首脳や100人以上の閣僚級が参加する西側最大規模の安全保障フォーラムである。今回の会議では、米国への依存から脱却し、欧州独自の安保体制を築くという方向性が鮮明になった。

メルツ首相の発言は、ドイツが欧州の核抑止力という新たな選択肢の検討を始めたことを示唆するものだ。戦後の欧州安全保障秩序が大きな転換期を迎えている。