NY円相場が続落、159円20〜30銭 米インフレ懸念と金利上昇で円売り加速
要約
10日のニューヨーク外国為替市場で、円が前日比25銭安の159円台に下落した。米国のインフレ懸念の高まりと長期金利の上昇により、日米の金利差拡大を意識した円売りが加速している。
2026年4月10日のニューヨーク外国為替市場で円相場が続落し、1ドル=159円20〜30銭で取引を終えた。前日比25銭の円安・ドル高となった。米長期金利が前日比0.05%高い4.32%に上昇し、日米金利差の拡大観測から円売り・ドル買いが優勢となった。
三井住友銀行の坂本篤秀氏は「すでに日銀による利上げがある程度織り込まれていた円は、原油高を背景とした経常赤字を意識した売りが出やすい」と指摘する。
同日発表された3月の米消費者物価指数(CPI)は前月比0.9%上昇し、市場予想と一致した。加えて、ミシガン大学が発表した4月の消費者調査(速報値)では、1年先の予想インフレ率が4.8%と3月の3.8%から大幅に上昇。長期の予想インフレ率も上昇した。
4月の米消費者態度指数は47.6と、1952年の調査開始以降で最低水準に落ち込んだ。消費者心理の冷え込みとインフレ期待の高まりが同時に進行する構図が鮮明となっている。
CIBCキャピタル・マーケッツは「FRBは(石油)ショックのインフレへの影響を見極める間は政策金利を据え置く」との見方を示しており、米国の利下げ観測が後退していることも円安圧力を強めている。
円は対ユーロでも続落した。終値は1ユーロ=186円75〜85銭と前日比75銭の円安・ユーロ高となった。取引時間中には一時186円87銭を付け、1999年のユーロ導入以降の最安値水準に並んだ。
11日には米国とイランがパキスタンで和平協議を開催する予定で、中東情勢の行方が原油価格やインフレ動向に影響を与える可能性がある。市場ではその結果を見極めようとする姿勢も広がっており、今後の為替相場の方向性を左右する材料として注目が集まっている。