自民党、再審制度見直しの刑訴法改正修正案の了承を見送り
要約
自民党は4月15日、再審制度の見直しを盛り込んだ刑事訴訟法改正案の修正案について、党内での了承を見送った。検察官の抗告禁止を巡る党内の意見対立が背景にあるとみられる。
自民党が修正案の了承を見送り
自民党は4月15日、再審制度の見直しに関する刑事訴訟法改正案の修正案について、了承を見送った。再審制度を巡っては、冤罪被害者の救済を迅速化するための法改正が求められてきたが、党内の意見集約には至らなかった。
了承が見送られた具体的な理由や、今後の検討スケジュールは明らかになっていない。
検察官の抗告禁止を巡り党内に意見対立
背景には、再審開始決定に対する検察官の不服申し立て(抗告)を禁止するかどうかを巡る、自民党内の意見対立がある。
現行の再審制度では、裁判所が再審開始を決定しても、検察官が抗告を行うことで手続きが長期化する事例が相次いでいる。冤罪被害者の速やかな救済が妨げられているとの指摘があり、「開かずの扉」とも例えられてきた。
法務省はこれまでに、検察官の抗告を全面的に禁止するのではなく、抗告があった場合の審理期間に「1年以内」の努力義務を課すことなどを盛り込んだ修正案を提示していた。再審開始決定を取り消すべき十分な理由がある場合に限って抗告を認める内容や、検察官抗告の件数・理由の公表なども含まれていた。
法改正の行方は不透明に
自民党内では、冤罪被害者の救済を遅らせる検察官の抗告を禁止すべきだとする意見が根強い一方、確定判決の法的安定性を重視すべきだとの声や、法務省の修正案では不十分だとしてさらなる議論を求める意見も上がっている。
政府は刑事訴訟法改正案を今国会に提出する方針だが、自民党内の意見集約が難航しており、提出時期や最終的な内容は不透明な状況となっている。袴田事件をはじめとする冤罪事件を受けて再審制度の見直しへの社会的関心が高まる中、今後の党内議論の行方が注目される。