大阪・関西万博の運営黒字320億~370億円、3テーマに均等配分へ 成果検証委が方針
要約
昨年10月に閉幕した大阪・関西万博の運営黒字について、国の成果検証委員会は「つながり」「創造活動」「場の記憶」の3テーマに均等配分する方針をまとめました。開催地である夢洲の開発計画の詳細は未定となっています。
運営黒字を3テーマに均等配分
国の「成果検証委員会」は2月27日、東京都内で第3回会合を開き、大阪・関西万博のレガシー事業の概要と運営黒字の配分案を取りまとめました。チケット収入やグッズ販売等で見込まれる320億~370億円の運営黒字を、3つのテーマに均等配分する方針を示しました。
昨年10月に閉幕した万博の成果をどう次世代に引き継ぐかが焦点となるなか、委員会はレガシー事業を「つながりの拡大・発展」「創造活動の深化・展開」「場の記憶の継承・展開」の3テーマに分類。それぞれに運営黒字を均等に投じる枠組みを打ち出しました。
地域と海外にも均等に配分
配分案ではさらに、各テーマの事業費を「大阪・関西」向けと「国内・海外」向けにも均等に振り分ける方針が示されました。万博の成果を開催地だけでなく、国内全域や海外にも波及させる狙いがあります。
万博のシンボルであった大屋根リングについては、約200メートルの一部を保存する案が検討されています。ただし、会場となった夢洲の開発計画の具体的な詳細は現時点で決定しておらず、今後の議論に委ねられます。
レガシー継承の行方
1970年の大阪万博以来、55年ぶりに大阪で開催された万博は、コロナ禍を経た世界に向けて新たな発信を行いました。成果検証委員会は、運営黒字という具体的な財源をもとに、万博の理念や技術、人的ネットワークをどのように継承していくかの道筋を描いた形です。
一方で、夢洲の今後の活用方針が定まっていないことは、レガシー事業全体の方向性にも影響を及ぼしうるものです。大屋根リングの保存範囲や維持管理の在り方を含め、具体的な事業計画の策定が今後の課題となります。