はしか患者が累計436人に、昨年同時期の4.5倍ペースで感染拡大
要約
国立健康危機管理研究機構(JIHS)の報告によると、4月26日までの1週間で新たに68人の感染が確認され、今年の累計は436人に到達した。東京都が53人と突出しており、首都圏を中心に感染が広がっている。
国立健康危機管理研究機構(JIHS)が公開した感染症報告データによると、はしか(麻疹)の今年の累計感染者数が436人に達したことが明らかになった。昨年同時期の報告数と比較して4.5倍のペースで増加しており、公衆衛生上の懸念が高まっている。
1週間で68人の新規感染を確認
JIHSのデータによると、4月26日までの1週間に新たに68人の感染者が報告された。年初からの累計感染者数は436人となり、昨年同時期と比べて4.5倍という急速なペースで感染が広がっている。
都道府県別の報告数では、東京都が53人と最も多く、全体の大半を占めた。次いで神奈川県が4人、埼玉県と千葉県がそれぞれ3人と、首都圏に感染者が集中している状況である。
首都圏で感染集中、警戒続く
直近1週間の報告68人のうち、東京都だけで53人を占めており、首都圏での感染拡大が顕著となっている。はしかは空気感染、飛沫感染、接触感染のいずれの経路でも感染が成立し、免疫を持たない人が感染するとほぼ100%発症するとされる極めて感染力の強い疾患である。
重症化した場合には肺炎や脳炎などの合併症を引き起こす可能性があり、先進国でも1,000人に1人程度が死亡するとされている。特に乳幼児や免疫不全のある人、妊婦は重症化リスクが高い。
ワクチン接種率の低下が背景に
感染拡大の背景には、新型コロナウイルスのパンデミック以降、世界的にワクチン接種率が低下したことが要因の一つとして指摘されている。麻疹の集団免疫を維持するには2回のワクチン接種率を95%以上に保つ必要があるが、国内でも一部地域で接種率が95%を下回る状況が報告されている。
また、人の国際的な往来が回復したことにより、海外からのウイルス持ち込みが増加していることも、国内での感染拡大につながっているとみられる。感染拡大の具体的な原因や、患者の年齢層・ワクチン接種歴といった詳細なデータについては、現時点で明らかになっていない。