ソニーG、27年3月期純利益13%増の1兆1600億円予想 最大5000億円の自社株買いも
要約
ソニーグループは2027年3月期の純利益が13%増の1兆1600億円になるとの予想を発表した。金融事業のスピンオフ後、ゲーム事業のソフトウェア販売を主軸に利益成長を目指すと同時に、最大5000億円の自社株買いで株主還元を強化する。
純利益1兆1600億円、増配と自社株買いで株主還元強化
ソニーグループは8日、2027年3月期の連結業績予想と最大5000億円規模の自社株買いを発表した。純利益は前期比13%増の1兆1600億円を見込み、1株当たり年間配当も前期比10円増の35円とする計画だ。売上高は1%減の12兆3000億円、営業利益は11%増の1兆1600億円を予想している。
利益成長のけん引役として同社が挙げるのがゲーム事業である。自社制作のゲームソフトウェアの販売増加が収益を押し上げる見通しだ。一方、家庭用ゲーム機「プレイステーション(PS)5」のハードウェアについては、決算説明資料で「合理的な価格で調達可能なメモリ数量にもとづく台数の販売を計画しており損益は2026年3月期と同程度」としている。
なお、純利益予想の1兆1600億円は、QUICKコンセンサスによる市場予想の平均値1兆2262億円を下回る水準となった。
最大5000億円・2億3000万株を上限に自社株買い
自社株買いは、発行済み株式総数の3.89%にあたる2億3000万株、金額で最大5000億円を上限とする。取得期間は2026年5月11日から2027年5月10日までの1年間で、東京証券取引所を通じて実施する。増配と合わせ、株主還元策を大幅に拡充する姿勢を鮮明にした。
26年3月期は増収減益、金融分離の影響も
同日発表された2026年3月期の連結決算は、売上高が前の期比4%増の12兆4796億円となった一方、純利益は3%減の1兆308億円にとどまった。ゲーム事業などの減損損失が利益を圧迫した。
2025年10月にソニーフィナンシャルグループをパーシャルスピンオフしたことに伴い、前年比の増減率は継続事業ベースで算出されている。金融事業を切り離し、エンタテインメント領域への経営資源集中を進める同社にとって、27年3月期は新体制下での成長力が問われる1年となる。