旧新銀行東京の救済資金400億円、2年前倒しで今年度中に完済へ
要約
東京きらぼしフィナンシャルグループは、旧新銀行東京の救済のために東京都が注入した公的資金400億円を、当初計画より2年前倒しで今年度中に全額返済すると発表しました。
公的資金400億円、今年度中に全額返済
東京きらぼしフィナンシャルグループ(FG)は8日、旧「新銀行東京」の救済に使われた東京都の公的資金400億円を今年度中に全額返済すると発表した。収益改善を受けて完済計画を当初の予定より2年前倒しする。きらぼしFGは同日夕に記者会見を開き、詳細を説明する予定だ。
きらぼしFGは、十分な内部留保が確保できたと判断し、東京都が保有する議決権のない優先株400億円分を一括して買い戻し、消却することを決定した。この優先株は、2008年に経営危機に陥った新銀行東京に対し、東京都が追加注入した救済資金にあたる。
「石原都政」の負の遺産に決着
新銀行東京は2005年、当時の石原慎太郎都知事の主導により、中小企業支援を目的とした「官製銀行」として設立された。設立時に東京都は1000億円を出資したが、開業からわずか数年で経営が悪化。2008年には都が400億円を追加注入して救済に乗り出した経緯がある。
その後、新銀行東京は経営再建の過程で東京きらぼしFGの傘下に入り、現在は「きらぼし銀行」として事業を継続している。新銀行東京の名称はすでに消滅しているが、都が保有する400億円の優先株はきらぼしFGに引き継がれていた。
設立から約20年、都民の税金が回収へ
今回の完済により、新銀行東京設立から約20年を経て、都民の税金が投じられた救済資金が全額回収される見通しとなった。当初の返済計画から2年の前倒しが実現した背景には、きらぼしFGの収益力の向上がある。
新銀行東京が設立
石原慎太郎都知事(当時)の主導で開業。東京都が1000億円を出資し、中小企業向け融資を開始した。
東京都が400億円を追加注入
経営危機に陥った新銀行東京を救済するため、東京都が優先株の引き受けという形で公的資金を投入した。
きらぼしFGが今年度中の全額返済を発表
収益改善により内部留保を確保。当初計画より2年前倒しで優先株400億円の一括買い戻し・消却を決定した。
公的資金の完済は、きらぼしFGにとって経営の自立性を高める節目となる。一方で、設立時に投じられた1000億円の出資金については、合併を経た現在の株式価値との関係で評価が分かれるところだ。