「空飛ぶクルマ」商用化へ官民6者がコンソーシアム設立 大阪港拠点に2027年度下半期目標
要約
大阪府・市と丸紅、スカイドライブなど民間4社が、大阪港バーティポートを拠点とした「空飛ぶクルマ」の商用運航に向けたコンソーシアム設立で合意した。万博でのデモフライト実績を活かし、全国初の実用化を目指す。
大阪府と大阪市、民間企業4社の計6者が8日、大阪港の離着陸場を活用した「空飛ぶクルマ」の実用化に向け、コンソーシアムを設立することで合意した。2027年度下半期以降の商用化を目標に掲げ、課題解決に向けて官民が連携して取り組む。
万博のデモフライト拠点を商用化へ転換
コンソーシアムを構成するのは、大阪府、大阪市、大阪メトロ、丸紅、機体開発を担うスカイドライブ、運航を担当するSoracle(ソラクル)の6者。拠点となるのは、大阪メトロが整備した「大阪港バーティポート」で、格納庫や旅客施設を備えた離着陸場である。
同施設は昨年の大阪・関西万博期間中にデモフライトに使用された実績があり、この基盤を活かして商用運航への移行を図る。
吉村知事「全国に先駆けて」
吉村洋文大阪府知事は「全国に先駆けて空飛ぶクルマに乗れるようにすることが目標だ」と述べ、大阪が国内におけるeVTOL(電動垂直離着陸機)実用化の先頭に立つ意欲を示した。
具体的な運航ルートについては、市内や関西国際空港、瀬戸内方面などが候補として挙がっているものの、現時点で確定した航路は明らかにされていない。利用料金や事業規模についても今後の検討課題となる。
万博から社会実装へ 問われる実現力
「空飛ぶクルマ」は電動で垂直離着陸が可能な次世代の航空機で、静粛性が高くCO2を排出しない点が特徴とされる。大阪府・市は万博を契機に社会実装を推進してきたが、商用化に向けては技術面・制度面の課題が残されている。
今回のコンソーシアム設立により、自治体によるインフラ・制度面の支援と、民間企業による機体開発・運航ノウハウを組み合わせた体制が整うことになる。2027年度下半期という目標時期までに、実用化への道筋をどこまで具体化できるかが注目される。