2026/5/9
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経済

大阪ガス、26年3月期純利益が過去最高の1527億円 800億円規模の自社株買いも発表

要約

米国での天然ガス採掘事業の好調や国内でのタイムラグ差益が寄与し、3年連続の過去最高益更新となった。株主還元ではROE8%達成を目指し、増配と大規模な自社株買いを同時に打ち出した。

LNG企業決算大阪ガス株主還元自社株買い

大阪ガスは8日、2026年3月期の連結決算を発表した。純利益は前期比14%増の1527億円となり、過去最高を更新した。米国での天然ガス採掘事業の好調に加え、国内での燃料価格下落に伴う「タイムラグ差益」の増加が業績を押し上げた。売上高は前期比2%減の2兆303億円、営業利益は同9%増の1748億円だった。

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800億円規模の自社株買いと増配を発表

大阪ガスは決算と同時に、株主還元策の強化も打ち出した。800億円を上限とする自社株買いの実施を公表し、取得株式数の上限は発行済み株式の7.04%にあたる2800万株とした。取得期間は2026年5月11日から2027年3月31日まで。年間配当も前期より10円増の130円とする計画である。

藤原正隆社長は「成長投資も十分にしたうえで、増配や自社株買いを通じてROEを8%まで向上させたい」と述べた。2026年3月期の自己資本利益率(ROE)は7.7%にとどまっており、目標達成に向けて利益成長と自己資本のコントロールの両面から取り組む姿勢を示した。

来期は減益見通し、火力発電所の減価償却が重荷

一方、2027年3月期の業績見通しについては、純利益が前期比5%減の1450億円を見込む。2026年1月に兵庫県姫路市で商業運転を開始した天然ガス火力発電所の減価償却コストなどが利益を圧迫する見通しである。

中東情勢への見解

足元で緊迫する中東情勢の影響について、藤原社長は「当社が調達するLNGはホルムズ海峡を通っておらず、量については心配ない」と説明した。また、原油価格の変動がガス料金に反映されるタイミングについては「10〜12月ごろになるのではないか」との見解を示した。ただし、中東情勢の影響は現時点の業績予想には織り込まれていない。