2026/5/10
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国際

ハンタウイルス集団感染疑いのクルーズ船、スペイン・テネリフェ島沖に到着

要約

大西洋上でハンタウイルス感染の疑いが浮上した極地探検クルーズ船「MVホンディウス」が10日、カナリア諸島テネリフェ島沖に到着しました。船内では3名の死者が出たとの報道もあり、WHOの調整により受け入れが進められています。

WHOクルーズ船スペインハンタウイルス集団感染

ハンタウイルス感染疑いの船がテネリフェ島沖に到着

大西洋上を航行中にハンタウイルスの集団感染が疑われたクルーズ船「MVホンディウス」が10日、スペイン領カナリア諸島のテネリフェ島沖に到着した。スペインメディアが報じた。

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※画像はイメージです

MVホンディウス号はオーシャンワイド・エクスペディションズ社が運航する極地探検クルーズ船で、船内では複数の乗客・乗員に感染の疑いが確認されている。これまでに3名が死亡したとも報じられており、多国籍の乗客・乗員の健康状態をめぐり、国際的な関心が高まっている。

カーボベルデで入港拒否、WHOの調整を経て入港先決定

船は当初、アフリカ西岸沖のカーボベルデでの入港を試みたが、同国から入港を拒否された。その後、WHO(世界保健機関)による調整が行われ、スペインのテネリフェ島への入港が決まった経緯がある。船内には日本人乗客も含まれているとされる。

感染が疑われる具体的な人数や症状の詳細、感染拡大の原因については、現時点で明らかになっていない。到着後の具体的な措置や今後の対応についても、情報が待たれる状況である。

ハンタウイルスとは

ハンタウイルスは、ネズミなどのげっ歯類が保有するウイルスで、主にそれらの排泄物に含まれる粉じんの吸入や接触によって感染する。感染すると「腎症候性出血熱」や「ハンタウイルス肺症候群」を引き起こし、特にハンタウイルス肺症候群は急激な呼吸不全を伴い、致死率が約40〜50%と極めて高いことで知られる。

通常、ヒトからヒトへの感染は報告されていないが、「アンデスウイルス」と呼ばれる特定のハンタウイルスでは、例外的にヒト間での感染例が確認されている。クルーズ船という閉鎖的な環境下で感染疑いが広がったことで、原因の究明と乗客・乗員の安全確保が急務となっている。