2026/5/11
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経済

20年債利回り3.375%に上昇、米イラン交渉停滞で原油高が波及

要約

2026年5月11日午前の国内債券市場で新発20年物国債利回りが前週末比0.025%上昇し3.375%を記録した。イランが仲介国パキスタンを通じて米国に回答を送付したが、交渉停滞への懸念が原油高と金利上昇を招いた。

中東情勢債券市場原油高米イラン関係長期金利

20年債利回りが3.375%に上昇

2026年5月11日午前の国内債券市場で、新発20年物国債の利回りが前週末比0.025%高い3.375%を記録した。米国とイランの戦闘終結に向けた交渉が停滞するとの見方が広がり、原油価格の上昇傾向が国内の金利上昇圧力として波及した格好である。

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米原油価格は1バレル100ドルの節目に迫る水準で推移しており、市場ではインフレ加速への懸念が意識されている。原油高は日本の輸入物価を押し上げる要因となるため、長期金利に上昇圧力がかかりやすい構図だ。

イランが仲介国パキスタンに回答送付

10日には、イランが米国からの提案に対する回答を仲介国パキスタンに送付したと報じられた。しかし、回答の具体的な内容や米国側の提案の詳細は明らかになっておらず、交渉の進展を見通しにくい状況が続いている。

市場では、交渉が停滞するとの見方が根強く、中東情勢の不透明感が原油価格を押し上げる要因として意識されている。原油の供給リスクが長期化すれば、エネルギー価格を起点とした物価上昇が日本経済に一段の重荷となる可能性がある。

債券市場は売り優勢の展開

11日午前の債券市場では、原油高を背景としたインフレ懸念から国債に売りが先行した。20年債は超長期ゾーンに位置し、物価見通しや財政への思惑に左右されやすい年限である。米イラン情勢が膠着する中、投資家はリスク回避姿勢を強めており、国内外の金利上昇圧力が当面継続するとの見方が広がっている。

今後の焦点は、パキスタンを介した米イラン間の交渉が進展を見せるかどうかに移る。交渉の行方次第では原油価格が一段と変動する可能性があり、国内債券市場への影響が注視される。