トヨタ自動車は、インド西部マハラシュトラ州に完成車の新工場を建設すると発表した。2029年前半の生産開始を予定し、多目的スポーツ車(SUV)を製造する。インド国内で4カ所目の生産拠点となり、中東やアフリカなどグローバルサウス諸国への供給を強化する狙いがある。\n\n※画像はイメージです\n\n## 年間10万台、従業員2800人規模の新拠点\n\n新工場にはプレス、溶接、組み立てなどの生産ラインを構え、年間生産能力は10万台を見込む。従事する人員は約2800人を予定している。トヨタは「インドに加え周辺地域の顧客にも安定的にクルマを届けるための生産拠点として位置づける」としており、インド国内販売だけでなく輸出拠点としての機能を重視する姿勢を示した。\n\n新工場の稼働により、トヨタのインド全体の生産能力は50万台規模に拡大する見通しだ。さらに2030年代には100万台規模への引き上げを計画しており、インドを中核的な生産基地として位置づける方針が鮮明になった。\n\n## 急成長するインド市場、販売台数は過去最高を更新\n\nトヨタがインドでの生産体制拡充に動く背景には、同国の自動車市場の急成長がある。インド自動車工業会(SIAM)によると、2025年度のインドの新車販売台数は572万台に達し、前年度比9%増で過去最高を更新した。\n\n
\n\nトヨタ自身のインド生産実績も拡大している。2025年度の生産台数は39万8000台で、前年度比3%増となった。2026年にはインド南部カルナタカ州で第3工場が操業を開始する予定で、今回発表された第4工場と合わせ、段階的に生産能力を積み増す計画だ。\n\n## グローバルサウスへの供給網を構築\n\n今回の新工場建設は、単なるインド国内向けの生産拡大にとどまらない。生産した車両を中東やアフリカといったグローバルサウス諸国にも供給する方針であり、インドを新興国市場全体に向けた戦略的な輸出拠点として活用する構えである。\n\n
インド生産39万8000台を達成
トヨタの現地生産実績は前年度比3%増。インド市場全体の新車販売台数も572万台と過去最高を更新した。
カルナタカ州で第3工場が操業開始
インド南部に新たな生産拠点を確保し、国内供給力を底上げする。SUVを含む多様なニーズへの対応を強化。
マハラシュトラ州の第4工場が生産開始
年間10万台のSUV生産能力を持つ新工場。中東やアフリカなどのグローバルサウス諸国への輸出拠点となる。
インド全体で100万台体制を目指す
現在の約40万台から大幅に拡大。100万台達成にはさらなる工場の建設も必要となる見込み。
\n\nなお、100万台体制の実現にはさらに別の工場建設も必要とみられるが、具体的な場所や着工時期は明らかにされていない。新工場建設にかかる投資総額も現時点では公表されていない。