NZ海軍の次期艦艇候補に「もがみ型」護衛艦 木原官房長官「抑止力強化に有益」
要約
ニュージーランド海軍が導入を検討する新型艦艇の候補に、海上自衛隊の「もがみ型」護衛艦が浮上した。木原官房長官は、選定された場合に地域の抑止力強化に貢献するとの期待感を示している。
ニュージーランド海軍が導入を検討している新たな艦艇の候補に、海上自衛隊が運用する「もがみ型」護衛艦が含まれていることが明らかになった。木原官房長官は11日、もがみ型が選定された場合について「地域の抑止力強化の観点から有益だ」との見解を示した。
日本の防衛装備品が完成艦艇として海外に輸出される事例はこれまで限られており、もがみ型がニュージーランドに採用されれば、日本の防衛装備移転における大きな節目となる可能性がある。
木原官房長官が抑止力への貢献を強調
木原官房長官は、もがみ型護衛艦がニュージーランドの次期艦艇として選定された場合の意義について、地域の抑止力強化に資するとの認識を明確にした。日本政府として、インド太平洋地域における安全保障環境を踏まえ、防衛装備品の移転を通じた同志国との連携強化を重視する姿勢がうかがえる。
もがみ型護衛艦は、海上自衛隊が運用する最新鋭の護衛艦で、高いステルス性やモジュール構造による運用の柔軟性、そして従来型の約半数にあたる約90名での運用を可能にした省人化設計が特徴である。こうした性能面の優位性が、ニュージーランド側の関心を集めている背景にあるとみられる。
日豪NZの安全保障協力に新たな展開か
ニュージーランド海軍は、1990年代後半に就役したアンザック級フリゲートの老朽化に伴い、後継艦の選定を進めている。同盟国であるオーストラリアがすでにもがみ型の能力向上型を次期フリゲートとして採用しており、両国間の海軍の相互運用性を重視するニュージーランドにとって、同型艦の導入は合理的な選択肢となり得る。
一方、ニュージーランドはもがみ型のほかに英国の31型フリゲート艦も候補として検討しているとされる。選定の最終判断にあたっては、価格や納期、搭載能力、国内産業への貢献度など複数の要素が総合的に評価される見通しで、2027年末までに政府への提言がまとめられる予定である。
日本にとって、防衛装備品の輸出拡大は防衛装備移転三原則の運用見直し以降、重要な政策課題となっている。2024年4月には殺傷能力を持つ装備品を含む輸出規制が大幅に緩和されており、もがみ型のニュージーランドへの輸出が実現すれば、日本の防衛産業の国際展開を加速させる契機ともなり得る。