2026/5/12
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経済

KDDI、最大3000億円の自社株買い発表 トヨタ・京セラが保有株2500億円売却へ

要約

KDDIは2026年3月期決算とあわせ、大株主のトヨタ自動車と京セラから計2500億円分の株式をTOBで取得すると発表した。新中期経営計画では3年間で1.2兆円のインフラ投資も打ち出している。

KDDIトヨタ自動車企業決算株主還元自社株買い

KDDIは12日、最大3000億円を上限とする自社株買いを実施すると発表した。大株主であるトヨタ自動車と京セラが保有株の一部を計2500億円で売却し、KDDIがTOB(株式公開買い付け)で取得する。同時に発表された2026年3月期連結決算は増収増益となり、新たな中期経営計画では大規模なインフラ投資方針も示された。

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トヨタ・京セラが保有株を売却、TOB価格は7.72%ディスカウント

自社株買いの内訳は、トヨタと京セラからのTOBによる取得が計2500億円、市場買い付けによる取得枠が500億円となっている。TOB価格は1株2325円で、5月11日の終値から7.72%のディスカウントに設定された。トヨタと京セラの売却株数は合計1億752万6800株にのぼる。

トヨタは政策保有株の縮減を目的に、京セラは資金調達手段の確保を目的に、それぞれ売却を決めた。市場買い付けの実施期間は2026年5月13日から2027年1月31日までとなる。

26年3月期は増収増益、架空循環取引の影響は171億円

2026年3月期の連結決算は、売上高が6兆719億円、純利益が7071億円と増収増益を達成した。一方、2026年1月に発覚した子会社の架空循環取引による決算への影響額は171億円だった。

松田浩路社長は架空循環取引について「不適切取引事案を受けて、出資や総合作業(PMI)過程でしっかりとしたレビューを実施していきたい」と述べた。

配当面では、2027年3月期の1株当たり年間配当予想を84円とし、25期連続の増配を見込む。

新中期経営計画で1.2兆円のインフラ投資、成長投資1兆円も

KDDIは2029年3月期までの新たな中期経営計画も公表した。3年間で国内設備投資に1.2兆円を投じるほか、M&A等を含む成長投資枠として1兆円を設定している。

  1. 子会社の架空循環取引が発覚

    子会社ビッグローブ等における架空循環取引が発覚し、決算への影響額は171億円となった。松田社長はPMI過程でのレビュー強化を表明した。

  2. TOB価格の算定基準日

    この日の終値を基準に、7.72%ディスカウントの1株2325円でTOB価格が設定された。

  3. 自社株買い・決算・新中期経営計画を発表

    最大3000億円の自社株買い、純利益7071億円の決算、1.2兆円のインフラ投資方針を同時に公表。

  4. 市場買い付けの実施期間

    TOBとは別枠で、500億円を上限とする市場での自己株式取得が行われる予定。

株主還元の強化と大規模投資を同時に打ち出した格好で、通信事業を軸にした成長戦略の具体像が示された形だ。