日本とOECD、経済安保協力プランを発表 重要鉱物の供給網強靱化へ連携
要約
OECD事務総長の訪日に合わせ、重要鉱物の供給網強靱化に向けた分析活用や産業補助金の透明性向上を柱とする経済安全保障分野の協力プランが発表された。
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重要鉱物の供給網強靱化が柱
日本とOECD(経済協力開発機構)は12日、経済安全保障分野での関係強化を目指す協力プランを発表した。コールマンOECD事務総長が訪日し、茂木敏充外相と会談した上で取りまとめたもので、重要鉱物などのサプライチェーン(供給網)強靱化に向けてOECDのデータや分析を活用することが主な柱となる。
協力プランでは、産業補助金の流れを分析するデータベースの開発を推進するほか、重要鉱物に関する政府支援の透明性向上や、輸出規制の影響分析を強化する方針が盛り込まれた。地政学的なリスクが高まる中、国際的なデータ基盤を整備し、各国の政策判断に資する情報を提供する狙いがある。
東南アジア諸国のOECD加盟も視野
会談ではこのほか、東南アジア諸国の将来的なOECD加盟を見据えた支援についても確認された。具体的には、造船分野などの近代化支援を進めることで一致した。OECDの知見を活用し、東南アジア地域の産業基盤の底上げを図る方針だ。
経済安保を巡る国際協力が加速
経済安全保障を巡っては、ロシアによるウクライナ侵攻や中東情勢の緊迫化を背景に、エネルギーや原材料のサプライチェーンに分断リスクが生じている。各国は特定国への過度な依存を避ける動きを強めており、日本も同盟国や国際機関との連携を重要な外交課題と位置づけてきた。今回の協力プランは、こうした国際的な潮流の中で、OECDという多国間の枠組みを通じて経済安全保障の基盤を固める取り組みとなる。
ただし、協力プランの具体的な予算規模や実施スケジュールについては明らかにされていない。今後、個別分野ごとの具体的な工程表の策定が焦点となる。