2026/5/13
nippon-post.com
経済

決算発表ピークの5月13日、イラン情勢が企業業績に影を落とす

要約

上場企業の2026年3月期決算発表が集中する中、原油高止まりや長期金利の約29年ぶり高水準が経営環境を圧迫。今年度の業績予想で減益や未定とする企業が増加している。

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上場企業の2026年3月期(2025年度)決算発表が5月13日にピークを迎えた。昨年度の業績は増益の企業が多かったものの、2026年度(今年度)の業績予想では減益や「未定」とする企業が増加しており、先行き不透明感が色濃くにじむ決算シーズンとなっている。\n\n

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※画像はイメージです
\n\n## イラン情勢が原油価格を押し上げ\n\n背景にあるのは、悪化するイラン情勢だ。イラン革命防衛隊がホルムズ海峡の作戦上の境界を大幅に拡大したことで、中東の地政学リスクが一段と高まっている。これにより原油や石油製品の価格が高止まりし、企業のコスト負担が増大している。\n\nトランプ大統領は情勢の打開を目的として、5月13日に中国へ出発した。ホルムズ海峡は世界の原油輸送の要衝であり、同海峡をめぐる緊張の高まりは国際的なエネルギー供給網に直接影響を及ぼす。企業が今年度の業績予想を慎重に見積もる要因の一つとなっている。\n\n## 長期金利は約29年ぶりの高水準\n\n金融市場でも警戒すべき動きが出ている。長期金利が2.6%まで上昇し、約29年ぶりの高水準に達した。金利上昇は企業の資金調達コストを押し上げるだけでなく、住宅ローン金利にも波及する。\n\n実際に新築マンションの引き渡しが遅延する可能性があるとして、購入者への通知が広がっている。5月12日には住宅購入に関する注意喚起も行われており、不動産市場への影響が現実のものとなりつつある。\n\n## 政府もリスク対応に動く\n\n政府は5月12日、カルビー製品の包装に関連して関係企業への聴き取り方針を発表した。企業を取り巻く環境が多方面で厳しさを増す中、当局の対応も急がれている。\n\n昨年度は増益を確保した企業が多かったとはいえ、イラン情勢に起因する原油高と金利上昇という二重の逆風が今年度の経営環境を大きく変えている。決算発表のピークを迎えた5月13日、市場関係者の視線はトランプ大統領の中国訪問の行方と、ホルムズ海峡の緊張がどこまで長期化するかに注がれている。