1. 米中貿易摩擦のこれまでの経緯\n\n2018年頃から、トランプ政権(一期目)は中国の不公正な貿易慣行や巨額の貿易赤字を問題視し、中国製品に対する関税引き上げを次々と実施しました。中国も報復関税で対抗し、両国は「貿易戦争」と呼ばれる関税の応酬を繰り広げました。2020年1月には「第一段階」経済貿易協定が署名され、中国による米国産品購入の拡大などが盛り込まれましたが、その履行状況については議論が続いています。米中関係は、関税、輸出管理、半導体、レアアースなど多くの分野で構造的な対立を抱えており、不安定な状況が続いてきました。\n\n2. アメリカン・エンタープライズ研究所(AEI)とは\n\nワシントンD.C.に拠点を置くアメリカの保守系シンクタンクです。外交政策、経済政策、公共政策など幅広い分野で調査・研究を行い、政策提言も手がけています。今回コメントを寄せたザック・クーパー氏はAEIのシニアフェローで、米国の戦略やアジアにおける同盟関係、米中競争などを専門としています。\n\n3. トランプ政権の対中政策の特徴\n\nトランプ大統領の政策の根底には、アメリカの国益を最優先する姿勢があります。国内の有権者に成果をアピールするため、対外的な交渉で具体的な取引や合意を引き出すことを重視する傾向があり、時には強硬な措置を取りつつも、個別の取引次第で方針を修正する柔軟さも見せてきました。米中間の貿易摩擦はグローバルなサプライチェーンの再編を促す要因にもなっており、各国は今後の動向を注視しています。