日産自動車、2026年3月期は5330億円の純損失 厳しい経営環境続く
要約
日産自動車の2026年3月期決算は純損益が5330億円の赤字となった。構造改革費用や北米販売不振、米国関税の影響など複合的な要因が重なり、厳しい経営状況が浮き彫りとなっている。
日産自動車の2026年3月期における純損益が5330億円の赤字となったことが13日、明らかになった。自動車業界が大きな変革期を迎える中、同社の厳しい経営状況が改めて浮き彫りとなった。
5330億円の巨額赤字、2期連続の純損失
日産の2026年3月期の純損失は5330億円に達した。同社は前期に続き2期連続の赤字となる。構造改革に伴うリストラ費用や大規模な減損処理が純損失を押し上げたほか、北米市場での販売不振、為替変動や米国関税の負担が業績を直撃した格好だ。
EVシフトへの対応や次世代技術への投資も、短期的な収益を圧迫する要素となっている。
新経営体制のもとで再建計画を推進
日産は2025年3月に経営体制を刷新し、4月1日付でイヴァン・エスピノーサ氏が代表執行役社長兼最高経営責任者(CEO)に就任した。エスピノーサ氏はメキシコでのキャリアを含むグローバルな経験を持ち、日産での豊富な実績がある。
新体制のもとで同社は経営再建計画「Re:Nissan」を推進している。同計画はコスト削減、商品・市場戦略の見直し、パートナーシップの強化を柱としており、業績回復を目指す方針だ。
自動車業界を取り巻く逆風
自動車業界全体がEVへのシフトという構造的な変革に直面している。各国政府がEV普及に向けた目標設定や支援策を打ち出す一方、充電インフラの整備や車両価格の高さといった課題も残る。日本国内では欧米や中国と比較してEVシフトが遅れているとの指摘もある。
さらに、地政学リスクや関税問題も自動車メーカーの経営を圧迫している。日産はメキシコなど海外生産拠点で製造し米国へ輸出する比率が高く、米国での関税引き上げの影響を大きく受ける構造にある。新経営陣がこうした逆風の中でどのように再建の道筋を描くのか、今後の動向が注目される。