2026/5/14
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経済

カゴメ、トマトケチャップの包装デザインを一時変更 白インク調達難で40年超の「トマト柄」削減

要約

中東情勢の緊迫化に伴う白インクの調達困難を受け、カゴメがケチャップ外袋の白い下地を透明に変更する。カルビーも14品を白黒パッケージに切り替えるなど、食品業界に影響が広がっている。

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カゴメは14日、主力商品「カゴメトマトケチャップ」の一部製品について、パッケージデザインを一時的に変更すると発表した。中東情勢の緊迫化に伴い、包装印刷に使用する白インクの調達が困難になったことが理由である。40年以上にわたり親しまれてきたトマト柄が削減されることになり、食品業界におけるインク不足の影響が表面化した形だ。

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外袋の白い下地を透明に、チューブ本体は変更なし

変更の対象となるのは、500g、300g、180gの3品。チューブ容器を入れる外袋について、白い下地を減らして透明にする措置をとる。これに伴い、デザインに使われていたトマト柄が削減されるほか、「日本の食卓で愛されてNo.1」の表記もなくなる。

一方、チューブ容器自体や中身のケチャップには一切変更がない。新たなデザインの製品は5月下旬頃から店頭で順次切り替わる見込みである。

カゴメは「長年親しんでもらったデザインの変更となり心苦しいが、本製品を安定的に届けるためのやむえない対応」とコメントしている。

カルビーも14品を白黒パッケージに変更

インク調達の困難は、カゴメだけにとどまらない。カルビーも同様の影響を受け、「ポテトチップス」など14品のパッケージを白黒デザインに変更すると発表している。対象製品は5月25日以降、順次出荷が始まる予定だ。

供給正常化の見通しは不透明

今回のパッケージ変更の根本的な原因は、中東情勢の緊迫化による白インクの調達難にある。包装材料の供給が正常化する具体的な時期は現時点で明らかになっておらず、食品メーカー各社にとって先行きの不透明感が続いている。

40年以上にわたり消費者に親しまれてきたデザインの変更は、地政学リスクがサプライチェーンを通じて日常の食卓にまで影響を及ぼしている現状を象徴する出来事といえる。