2026/5/15
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経済

NY円相場5日続落、1ドル158円70〜80銭 原油105ドル台・米金利上昇が重し

要約

WTI原油先物が105ドル台に急伸し、米長期金利も約1年ぶり高水準の4.60%を記録。日米金利差の拡大観測が円売り・ドル買いを加速させた一方、日本政府の介入警戒感が160円突破の歯止めとなっている。

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原油高と米金利上昇の同時進行で円安加速

2026年5月15日のニューヨーク外国為替市場で、円相場は5営業日続落し、前日比で円安・ドル高が進んだ。終値は1ドル=158円70〜80銭。取引時間中には一時158円85銭と、4月30日以来の円安水準を付けた。

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※画像はイメージです

円安の背景には、原油価格の高騰と米長期金利の上昇という二つの要因が重なった。15日の米原油先物市場では、WTI(ウェスト・テキサス・インターミディエイト)の価格が前日の1バレル101ドル台から105ドル台へ急伸。エネルギー輸入国である日本にとって、原油高は貿易赤字の拡大につながりやすく、円売りの材料となった。

米長期金利も一時、前日比0.12%高い4.60%を記録し、約1年ぶりの高水準に達した。日米の金利差拡大がドル買い・円売りの流れを後押しした格好である。

投資家心理の悪化がドル買いを促す

インベスティング・ライブの分析者アダム・バトン氏は「失望感が投資家のリスク回避姿勢や対主要通貨でのドル買いにつながった」と指摘した。

一方で、円が160円の節目を試す展開には至らなかった。バトン氏は「日本政府関係者からたびたび円安抑制への強い決意を示す発言があり、円がすぐに160円を試すことはなさそうだ」との見方を示している。政府・日銀による為替介入への警戒感が、円売りの一定の歯止めとなっている状況である。

ユーロは対ドルで4日続落、対円では上昇

ユーロの動きはドルと円に対して対照的だった。ユーロは対ドルで4日続落し、1ユーロ=1.1620〜30ドルで取引を終えた。取引時間中には一時1.1617ドルと、4月上旬以来の安値を付けた。米金利の上昇によるドルの全面高がユーロにも波及した形である。

一方、円は対ユーロでは4日続伸し、1ユーロ=184円55〜65銭で終了した。ユーロ安の勢いが円安を上回り、対ユーロでは円高方向に振れる結果となった。

原油価格の高止まりと米金利の上昇傾向が続けば、円安圧力はさらに強まる可能性がある。FRBの金融政策の行方とともに、日本政府・日銀の対応が市場の焦点となりそうだ。