2026/4/3
nippon-post.com
スポーツ

ウクライナ選手、戦死者ヘルメット失格でCASに提訴 24時間以内に裁定か

要約

ミラノ・コルティナ冬季五輪スケルトン男子のウクライナ代表ヘラスケビッチ選手が、戦死者を描いたヘルメット着用を理由にIOCから失格処分を受け、スポーツ仲裁裁判所に処分取り消しを求めて提訴した。

CASウクライナスケルトンスポーツ仲裁ミラノ五輪

戦死者を描いたヘルメットで失格処分

ミラノ・コルティナ冬季五輪のスケルトン男子ウクライナ代表ウラジスラフ・ヘラスケビッチ(27)が、戦死者が描かれたヘルメットを着用しようとしたことを理由に失格処分を受けた。国際オリンピック委員会(IOC)は、選手の表現に関するガイドラインに抵触すると判断した。

Athletes competing
※画像はイメージです

ヘラスケビッチはこの処分を不服とし、スポーツ仲裁裁判所(CAS)に処分の取り消しを求めて提訴。CASは2月12日午後4時半(日本時間13日午前0時半)に提訴を受理した。CASは五輪期間中の係争処理のため臨時事務所をミラノに開設しており、24時間以内に裁定を下すことが可能だという。

「解釈の余地が大きすぎる」と選手反発

ヘラスケビッチは2月12日にミラノで記者会見を開き、IOCのガイドラインについて疑問を呈した。

「表現が何を意味するのか、よく分からない。笑うことだって表現だ」

ガイドラインの曖昧さを指摘し、「解釈の余地が大きすぎる」と批判した。

CASでは「取り返しのつかない損害」を主張

CASへの提訴にあたり、ヘラスケビッチは失格処分について「取り返しのつかない損害を生む」と主張している。五輪という限られた期間の中で競技機会を奪われることの重大性を訴えた形だ。

CASの裁定結果は記事執筆時点では出ておらず、今後の判断が注目される。ウクライナの戦死者への追悼表現とオリンピックの規定をめぐる問題は、スポーツと政治の境界線を改めて問い直す事案となっている。