2026/4/11
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政治

高市首相、石油の国家備蓄20日分を追加放出へ イラン情勢悪化で2回目

要約

高市首相は関係閣僚会議で、5月上旬以降に国家備蓄石油の約20日分を追加放出すると発表した。イラン情勢悪化に伴う放出は2回目で、ホルムズ海峡回避の代替ルートでは供給不足を補いきれないと判断した。

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国家備蓄20日分、5月上旬以降に放出開始

高市早苗首相は10日、関係閣僚会議で石油の国家備蓄約20日分を追加放出する方針を発表した。イラン情勢の悪化に伴う備蓄放出はこれで2回目となる。放出は5月上旬以降に開始される予定だ。

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※画像はイメージです

高市首相は会議で「万全を期すため5月上旬以降、第2弾の国家備蓄の放出として約20日分を放出する」と述べた。また「年を越えて確保するめどがついている」との認識を示し、供給の偏りや流通の目詰まりを解消するよう関係閣僚に指示した。

米イラン停戦も供給不安は継続

日本時間8日には、米国とイランが2週間の停戦で合意に至っている。しかし、日本の原油輸入量の9割超を占める中東地域からの供給リスクは依然として残っており、政府はホルムズ海峡を回避する代替ルートでの調達を進めている。それでも不足分を補いきれないと判断し、今回の追加放出に踏み切った形だ。

  1. 米国とイランが停戦合意

    日本時間8日、両国は2週間の停戦で合意した。ただし短期間の停戦にとどまり、中東の供給リスク解消には至っていない。

  2. 高市首相が追加放出を発表

    関係閣僚会議で国家備蓄約20日分の放出方針を決定。イラン情勢悪化に伴う放出は2回目となった。

  3. 国家備蓄の放出開始予定

    第2弾として約20日分の放出を実施。代替ルートでの調達と合わせ、年を越えた供給確保を目指す。

代替ルートでの調達も並行

日本政府はホルムズ海峡を経由しない代替ルートでの原油調達を進めているが、日本の原油輸入の9割超が特定地域に集中している現状では、代替調達だけで供給を安定させることは難しい。今回の追加放出は、こうした供給構造上の脆弱性を踏まえた判断といえる。

高市首相が関係閣僚に対し、供給の偏りや流通の目詰まりの解消を指示したことからも、国内の石油流通においても課題が生じていることがうかがえる。政府は備蓄放出と代替調達の両面から、エネルギーの安定供給に取り組む構えだ。