東京科学大学がロボット実験施設を稼働、再生医療の自動化へ産学連携
要約
東京科学大学が湯島キャンパスに双腕ロボット「まほろ」7台を導入した生命科学実験の自動化施設を稼働させた。アステラス製薬と安川電機の合弁会社が細胞培養技術の共同研究を進める。
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ロボット7台が生命科学実験を担う新施設
東京科学大学は2026年4月15日、湯島キャンパス(東京・文京)に生命科学実験を自動化する施設を稼働させた。同日、記念式典も開催された。施設には、安川電機子会社のロボティック・バイオロジー・インスティテュートが開発した双腕ロボット「まほろ」が7台導入されている。
実験施設では、ロボットが自律的に状況を判断して研究を進める仕組みの実現を目指す。人手に頼ってきた生命科学分野の実験プロセスを自動化し、研究の効率化と再現性の向上を図る狙いがある。
アステラス・安川電機が合弁会社で共同研究
施設の運用にあたっては、アステラス製薬と安川電機が出資する合弁会社セラファ・バイオサイエンスが東京科学大学と共同で細胞培養技術の研究を行う。再生医療分野において、ロボット技術とAIを融合させた製造プラットフォームの構築を進める。
アステラス製薬の安川健司会長は「ロボと人工知能(AI)が再生医療を産業に押し上げる」と述べ、「品質の再現性を得るにはロボとAIによる培養の自動化とデジタル化が重要だ」と強調した。安川電機の小川昌寛社長は「生命科学分野をはじめ、科学研究の発展に貢献できる」とコメントした。
再生医療の産業化に向けた一歩
再生医療分野では、細胞製造が複雑な手作業に依存しており、品質の安定化や技術移転が課題とされてきた。ロボットとAIの活用によって培養プロセスを自動化・デジタル化することで、こうした課題の克服を目指す。東京科学大学は2024年10月に東京医科歯科大学と東京工業大学が統合して誕生した大学であり、医歯理工の連携を強みとした研究基盤の構築が期待されている。