韓国・尹錫悦前大統領に懲役30年求刑 平壌への無人機指示で利敵罪
要約
ソウル中央地裁で開かれた公判で、特別検察官が一般利敵罪などで懲役30年を求刑した。尹被告は2月に内乱首謀罪で無期懲役判決を受けており、司法リスクがさらに拡大する形となった。
特別検察官が懲役30年を求刑
2026年4月24日、ソウル中央地裁で開かれた公判において、韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)前大統領に対し、特別検察官が懲役30年を求刑した。尹被告は、2024年12月の「非常戒厳」宣言の口実を作る目的で、同年10月ごろに韓国軍へ北朝鮮の平壌に無人機を飛ばすよう指示したとして、一般利敵罪などに問われている。
特別検察官は公判で「国家の安全保障に実質的な危害が生じ、軍事上の利益が著しく損なわれた」と指摘。当時の国防相についても、無人機投入の謀議段階から深く関与していたとの見方を示した。
内乱首謀罪に続く重大裁判
尹被告は2026年2月、戒厳令を巡る内乱首謀罪で一審無期懲役の判決を受けている。今回の利敵罪での懲役30年求刑は、これとは別の裁判として進行しているものであり、尹被告が抱える司法リスクはさらに深刻化した。
平壌への無人機投入を指示
尹被告が韓国軍に北朝鮮・平壌への無人機飛行を指示したとされる時期。非常戒厳の口実作りが目的とされる。
非常戒厳を宣言
尹大統領(当時)が非常戒厳を宣布。国会が即座に解除決議を可決し、翌日に解除された。
内乱首謀罪で無期懲役判決
戒厳令を巡る内乱首謀罪の一審で無期懲役が言い渡された。
利敵罪で懲役30年求刑
ソウル中央地裁の公判で、特別検察官が一般利敵罪などにより懲役30年を求刑した。
戒厳令の口実とされた無人機投入
一連の事件の発端は、2024年10月ごろに行われたとされる平壌への無人機投入である。特別検察官の主張によれば、尹被告は北朝鮮による韓国への武力攻撃を誘発し、それを非常戒厳を布告するための口実に利用しようとした。2024年12月に宣言された非常戒厳は、国会による解除決議を経て翌日に解除されたが、その後、尹被告は罷免・失職に至った。
北朝鮮に墜落して流出したとされる機密情報の具体的な内容については、現時点で明らかにされていない。判決の時期は未定である。