2026/5/5
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政治

日EUデジタル閣僚会合、未成年のオンライン保護と経済安保で連携強化へ

要約

日本とEUがブリュッセルで第3回デジタルパートナーシップ閣僚級会合を開催し、未成年者保護や海底ケーブル防護、AI・6Gの共同研究などでの協力深化を盛り込んだ共同声明を採択した。

AIEU林芳正経済安全保障青少年保護

日本と欧州連合(EU)は5日、ブリュッセルで「日EUデジタルパートナーシップ閣僚級会合」を開催し、オンライン上の未成年者保護の重要性を認識する共同声明を採択した。

European Union flag, conference table, child using laptop, microchip, handshake
※画像はイメージです

安全なオンライン環境の確保とユーザーの基本的権利の保護を目標に掲げ、規制機関間の協力や違法コンテンツ対策、ビデオゲーム・映像コンテンツ戦略での情報交換を進めることで一致した。日本側からは林芳正総務相と松本尚デジタル相が出席し、EU側はビルクネン上級副委員長が参加した。林総務相は「未成年者を巡るインターネット上での身体的・精神的健康の確保などは日EUの共通認識だ」と述べた。

経済安保を「重要な柱」と位置づけ

会合ではデジタル分野の協力を「経済安全保障とレジリエンスの重要な柱」と定義した。具体的には、海底ケーブルの防護強化に加え、北極海ルート(北米側経由)の新設に関する協議を推進する方針を確認した。

ビルクネンEU上級副委員長は「高いレベルの経済安全保障を維持するには国際的なパートナーと緊密に連携することが極めて重要だ」と強調した。

AI・6Gなど先端分野でも協業

共同声明にはAI、量子技術、次世代通信規格「6G」の共同研究といった先端分野での協業も盛り込まれた。デジタル技術の急速な発展がもたらす経済的機会と安全保障上の課題の双方に、共通の価値観を持つパートナーとして対処する姿勢を鮮明にした形である。

日EUデジタルパートナーシップは2022年5月の日EU定期首脳協議で立ち上げが発表され、2023年7月に東京で第1回、2024年4月にブリュッセルで第2回の閣僚級会合が開かれており、今回が3回目となる。回を重ねるごとに議題は拡大しており、未成年者保護から経済安全保障、先端技術の共同研究まで、デジタル領域における日EU協力の包括性が一段と増している。