医療スタートアップ「MTU」元代表を逮捕 業績偽り投資ファンドから約16億円詐取の疑い
要約
警視庁捜査2課は2026年5月13日、医療スタートアップ「MTU」元代表の原拓也容疑者を詐欺容疑で逮捕した。自社の事業実績を偽り、投資ファンドへの売却で約16億円をだまし取った疑いが持たれている。
スタートアップ医療詐欺事件警視庁逮捕
事業実績を偽り投資ファンドに売却か
警視庁捜査2課は13日、医療スタートアップ「MTU」(東京都港区)元代表の原拓也容疑者(38)を詐欺の疑いで逮捕した。自社の事業実績を偽って投資ファンドに株式を売却し、約16億円をだまし取った疑いが持たれている。
MTUは2020年に設立された医療分野のスタートアップ企業で、原容疑者が代表を務めていた。捜査2課は、原容疑者が実際とは異なる業績を投資ファンド側に示し、企業価値を不当に高く見せかけたうえで売却に至ったとみている。
被害額は約16億円に
詐取されたとされる金額は約16億円にのぼる。売却先となった投資ファンドの具体的な名称や、偽られた事業実績の詳細な内容については明らかにされていない。原容疑者の認否についても現時点では公表されていない。
警視庁捜査2課は、原容疑者がどのような手口で業績を偽装し、投資ファンド側の審査をすり抜けたのか、詳しい経緯を調べている。
医療スタートアップを巡る投資環境
近年、医療分野ではデジタルトランスフォーメーション(DX)の進展を背景に、スタートアップ企業への投資が活発化している。高齢化や医療需要の拡大に加え、AIやサイバーセキュリティといった先端技術との融合が投資家の関心を集めてきた。
一方で、急成長が期待される分野であるがゆえに、企業の実態と公表される業績との乖離が見抜きにくいケースも指摘されている。今回の事件は、スタートアップ投資におけるデューデリジェンス(投資先の精査)のあり方にも一石を投じる可能性がある。
警視庁は今後、資金の流れや関係者への聴取を進め、事件の全容解明を目指す方針である。