法務省、再審制度改正案で検察官の不服申し立て「原則禁止」を自民党に提示
要約
法務省が自民党に提示した再審制度の修正案には、検察官による再審開始決定への抗告を刑事訴訟法の本則で「原則禁止」とする内容が盛り込まれた。冤罪被害者の迅速な救済につながるか注目される。
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法務省は5月13日、再審制度の法改正に関する修正案を自民党に提示した。修正案には、再審開始決定に対する検察官の不服申し立て(抗告)を刑事訴訟法の本則で「原則禁止」とする内容が盛り込まれている。
検察官の抗告を「原則禁止」へ
現行制度では、裁判所が再審開始を決定しても、検察官が抗告を行うことが可能であり、これが審理の長期化を招く一因となってきた。冤罪が疑われる事件であっても、再審開始までに数十年を要するケースが生じており、再審制度は「開かずの扉」と批判されてきた経緯がある。
長年の課題に一歩踏み込む形
今回の修正案は、こうした制度上の課題に正面から取り組む内容となっている。検察官の抗告を本則で原則禁止とすることにより、再審開始決定後の手続きが迅速化し、冤罪被害者の救済が早まることが期待される。
日本弁護士連合会などは従来、再審請求手続きにおける証拠開示の制度化とともに、検察官による不服申し立ての禁止を強く求めてきた。袴田事件や大崎事件など、再審をめぐる長期化が社会的に大きな問題として取り上げられてきたことも、今回の制度改正に向けた議論を後押しした形である。
今後の日程と残された議論
修正案の提示を受け、政府は5月15日にも閣議決定を行い、今国会に改正案を提出する方針である。ただし、「原則禁止」とする場合の具体的な例外規定の内容については今後の議論が注目される。再審制度の改正は、冤罪被害者の人権に直結する重要な問題であり、国会での審議の行方が注視される。